犬や猫に次いで、ペットとして人気があるのがウサギです。
長い耳に大きな目、丸っこくて可愛らしい体つき。どれをとっても、癒しの要素ばかりですね。
ペットとして飼育している人が多いウサギですが、実はとてもストレスに弱い生き物なんです。
人間との生活で無理をして、ストレスを溜めてしまえば、途端に病気になってしまうのです。
体調を崩しやすいウサギですから、健康な内から病気についての知識をつけておく必要がありますよ。
そこで今回は、ウサギがかかりやすい病気や症状について、ご紹介していきます。
食欲がない
ウサギによくある症状の一つです。
ウサギと言うのは、植物を食べて生きています。
植物には栄養がそれほど多くないので、ひたすら食べ続ける必要があります。
ですから、食欲不振に陥って24時間以上食べない状態が続くことは、ウサギに取って大変なピンチなのです。
すぐに全身への悪影響が出てきますので、動物病院に連れて行ってください。
原因には、環境や食事の変化が考えられます。
または周囲がうるさかったりしてストレスが溜まっていたり、夏なら暑くてバテている可能性も。
口の中を見て、歯が伸びているようならそのせいで噛めないのかも知れません。
食欲不振以外の症状があるかどうかも、確認してみましょう。
例えば、下痢や嘔吐が見られたり、変な歩き方をしていたり、痒がっているなど、気付いた事があれば何でも獣医さんに伝えましょう。
傷みや痒みによるストレスでも、食欲不振になったりします。
気になる症状が無いのならオヤツの食べ過ぎや、いつものご飯に飽きた可能性もあります。
胃腸うっ帯、毛球症
胃腸の働きが悪くなったり、動きが止まってしまう病気です。
次のような症状が見られます。
・食欲がない
・元気がない、うずくまっている
・便が出ない、または小さい
・便に粘膜がついている
・お腹を触ると嫌がる(痛みがある)
・お腹にガスが溜まり固くなる
原因としては、痛みなどによるストレスや、泌尿器や歯の疾患による食欲不振、異物を飲んで消化器官を傷つけてしまったり、食事の管理が上手く出来ていない場合など、さまざまな事が考えられます。
胃腸うっ帯になるとお腹に毛が溜まるので、毛球病とも呼ばれています。
胃腸うっ帯は、様子を見ている内に急変する事もある怖い病気です。
便の様子がおかしいと思ったら、早めに動物病院へ行くことをおすすめします。
不正咬合
ウサギの歯は、一生伸び続けます。
食事によって歯がすり減るため、口の中が歯だらけになる事はありません。
ですが中には、これが上手くいかない子もいます。
歯がきちんと削れないと、まずはご飯が食べられなくなります。
咬み合わせが悪いので、口の中に痛みが生じたりします。
歯で鼻涙管が刺激されれば、涙や目ヤニが出るようになります。
よだれが止まらなくなったり、顎が腫れたりもします。
事故や生まれつきの場合もありますが、それ以外は食事を見直す事で改善したりします。
ソアホック
ソアホックとは、ウサギの足の裏が炎症を起こすことです。
地面との摩擦によって足裏の毛が無くなり、すり傷が出来て化膿してしまうこともあります。
体重が重い種類は、特に注意が必要です。
初期段階で治療をすれば、それほど難しい病気ではありません。
足裏をこまめにチェックして、赤くなっていないか確認してあげましょう。
熱中症
ウサギは暑さに弱いです。大体、18~24℃が適温とされている動物。
ですから、夏は神経質な程に気を配ってあげてください。
もしウサギがぐったりしていて、室温が25℃以上あったら熱中症の可能性あり!
涼しい部屋で水分補給をさせてください。
重症の場合、水を飲めなくなります。まずは動物病院に電話をして、指示を仰いでください。
皮膚の病気
先ほど書いたソアホックの他にも、皮膚の異常が見られる事があります。
ウサギは脱毛したり、皮膚病になる事が多いんです。
体を痒がる様子があったり、かさぶたや赤みがある場合には、動物病院で診察してもらいましょう。
ノミ・ダニ・寄生虫など、原因を探る必要があるからです。
皮膚炎の場合、放置すると悪化して大変な目に合いますよ。
エンセファリトゾーン症
ウサギの70%が感染していると言われている、単細胞の寄生体です。
寄生虫より小さく、ばい菌よりも大きいサイズで、分類は「原虫」となります。
多くのウサギが、感染していても症状が出ていないだけと言われています。
症状としては、ウサギが首をかしげていたり(斜頸)、目がすごい速さで動いていたり(眼振)、運動失調や眼球内炎症などが挙げられます。
感染しているウサギの飛沫や尿でうつります。
血液検査で調べる事も出来、治療は薬の内服となります。
尿路結石や膀胱炎
ウサギは、カルシウム濃度が高い尿を出します。
そのため尿道や膀胱で、ミネラル成分が結石を作ってしまう事があります。
結石が出来ると、血尿が出たり食欲が無くなったりします。
酷くなると頻繁に尿が出たり、尿を垂らしながら歩き回ったり、最終的に尿が詰まり命の危険もあります。
小さい石なら、たくさん水を飲ませるなどして尿と一緒に出させます。
大きい場合は、超音波やカテーテルを使った治療となります。
手術が必要な場合もあります。
その後は、再発防止のために食事療法が必要になったりします。
歩き方がおかしい
変な歩き方をしていたら、すぐに病院で診察してもらってください。
原因としては、脱臼や骨折が考えられます。手術をしなくてはいけない場合もあります。
また、ストレスによっても歩行困難になることがあるようです。この場合も、良い状態ではないので、獣医さんに相談してみることをおすすめします。
最後に
今回は、ウサギに多い病気や症状についてご紹介しましたが、いかがでしたか?
デリケートでストレスに弱いウサギは、ちょっとしたことが原因で体調を崩してしまいます。
そんな時は、無理に自己判断しようとせずに、獣医さんに相談してみましょう。
もし動かせる状態でなくても、電話をして質問すれば指示を出してもらえますよ。
ウサギの健康を守って、元気で楽しく過ごしましょう。
コメント