(アイキャッチ画像はイングリッシュロップの写真ではありません。ご了承の程、よろしくお願いします。)
ロップイヤーと呼ばれる垂れ耳ウサギの一つに、イングリッシュロップという品種があります。
耳が長くて幅もとても広いのが特徴です。
ウサギをペット用に改良したのは、この品種が初めてとも言われています。
ロップイヤー系の原種でもあるイングリッシュロップ。
ここでは、その歴史や特徴、飼育のポイントについて紹介していきます。
イングリッシュロップには、どんな歴史があるの?
イングリッシュロップは、ロップイヤー系の品種の元になっています。
とても古い歴史を持つウサギで、どこが起源なのかはっきり分かっていません。
少なくても1700年には存在していたそうです。
イギリスのショーに出たのは、1846年のことです。
ラビットショーにおいて、耳の長さは長いほど良いとされます。
2003年に、耳の長さが79cmのイングリッシュロップが、ギネスブックに登録されました。
耳が垂れている理由については、今でもよく分かっていないそうです。
イングリッシュロップには、どんな特徴があるの?
身体的特徴
体重4.5~5kg、体長35~45cm
寿命7~8年
一番の特徴は、とても大きな垂れ耳です。
ラビットショーでは、耳の長さは約54cm以上とされています。
中には、70cm以上の耳を持つ個体もいるそうです。
あまりにも大きな耳なので、自分で踏んでしまうこともあるそうです。
そうすると耳に傷がついてしまうので、爪切りをする必要があります。
体重が5kg以上に成長する事もあるので、あまり大きくなられたら困る場合はやめておきましょう。
ロップイヤー系には小柄な品種もあるので、そちらをおすすめします。
体が大きくなっても人懐っこい性格はそのままなので、そこに魅力を感じる人も多いです。
ウサギ好きな人にとっては、この存在感はたまらないことでしょう。
被毛は柔らかくて、絹のような手触りです。
カラーバリエーションはとても豊富で、アメリカのウサギ協会(ARBA)公認のカラーは50色以上もあります。
毛色の特徴別に、チンチラ系、チェスナットアグーチ系、オパール系、リンクス系、ブロークン系、トイカラー系などが存在し、それぞれに細かいカラーがあります。
例えばチンチラ系なら、ブラック、チョコレート、ライラック、ブルー、セーブル、スモークパールなど、幅広い色が楽しめます。
チェスナットアグーチ系もチンチラ系のカラーと似ているんですが、ちょっと雰囲気が違っています。
ラベンダーブルー&ゴールデンフォーンとか、ブラック&オレンジとか、複数の色の組み合わせを楽しめるのも、イングリッシュロップの魅力です。
体は白いけど、鼻や耳、足先だけに色が付いているカラーもあります。
性格の特徴
イングリッシュロップは、穏やかで大人しい性格をしています。
ウサギにしては人懐っこくて、膝の上に乗ってくることもありますよ。
そして抱っこをさせてくれる子が多いのも、この品種の特徴と言えるでしょう。
飼い主と遊ぶのが好きなので、ウサギとのスキンシップを楽しみたい人におすすめです。
そして、頭が良い子が多いという特徴もあります。
名前を呼ぶと寄って来てくれたりしますよ。
ウサギを飼うのが初めてでも、扱い易い性格をしています。
値段の相場はどれくらい?
ペットとしての人気が高いイングリッシュロップは、ウサギ専門店やペットショップでよく見かける品種です。
そのため、入手しやすいと言えます。
垂れ耳のウサギにも色々な品種があり、純血ではない子も売られています。
品種名をよく確認してから購入しましょう。
相場は大体4~10万円です。
アメリカのウサギ協会(ARBA)が血統書を発行した個体だけが、イングリッシュロップイヤーです。
飼育する時に気を付けること
大型のケージを用意する
体が大きなウサギなので、大型のケージでも狭く感じることがあります。
思い切って、犬用のケージにするのも良いでしょう。
ケージの底には、スノコを敷いて足裏への負担を無くします。
ウサギ用のトイレでは小さいかも知れないので、猫用のトイレを使うと良いでしょう。
体の冷えに注意
耳がとても大きいので、体内の熱を放出する働きに比較的優れています。
そのため、体温が下がりやすい傾向にあります。
適温は20~25℃で、他のウサギよりもやや高めです。
冷えて来たら、暖房器具を上手く使って調整しましょう。
主食は牧草
主食は牧草とペレットにしましょう。
体が大きいのでよく食べますが、果物や野菜はオヤツ程度に与えましょう。
肥満になりやすい品種なので、体重管理をしっかりしてあげると良いでしょう。
また、水もたくさん飲みます。
給水器は大きいサイズのものを用意しましょう。
イングリッシュロップイヤーが掛かりやすい病気
耳の病気に注意
大きくて垂れさがった耳を持つので、耳の病気に掛りやすいです。
嫌な臭いがしないか、痛がったり痒がったりしていないか、耳垢や膿は増えていないかなど、日頃から観察をしておきましょう。
気になることがあれば、動物病院へ行くことをおすすめします。
また、自分で耳を踏むことがあるので、定期的に爪切りをしておきましょう。
ホアソック
ウサギ全般に注意が必要な病気で、足裏に炎症が起こります。
イングリッシュロップイヤーは体重が重いので、特に足裏への負担が大きくなります。
ウサギには肉球が無いので、足裏がタコのように硬くなって炎症に繋がってしまうのです。
ケージの床が金属の場合は、すのこやマットを敷くことで刺激の無い床にすることが可能です。
肥満になると足裏にかかる体重が増えるので、体重管理をきちんとしましょう。
高齢のウサギもホアソックになりやすいので、注意してあげましょう。
最後に
大きな耳を持つイングリッシュロップについて、歴史や特徴、飼育のポイントを紹介しました。
ロップイヤーと呼ばれるウサギの原種であり、とても古い歴史を持つ品種です。
あまりにも大きな耳のため、自分で踏んで怪我をする可能性があるので爪切りが必要です。
また、耳の病気やホアソックにも掛かりやすいので、こまめにチェックしてあげましょう。
気になる事があったら、動物病院に行くことをおすすめします。
大きなウサギを飼ってみたい人は、是非参考にしてみてくださいね。
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