フランスで誕生したフレンチロップは、大きく垂れた耳が特徴のウサギです。
最大の特徴は、その大きさ!
ウサギって小さな体でピョンピョン跳ねまわるイメージが強いですが、このウサギは違います。
とっても大きな体をしているんです。
体は大きいですが、性格が温和でペットに向いています。
日本では小柄なウサギが大人気ですが、中には存在感のある大きめのウサギを飼ってみたいという人もいることでしょう。
そんな時は、フレンチロップについても検討してみて下さいね。
それでは、フレンチロップの歴史や特徴、飼育のポイントについて紹介していきます。
フレンチロップには、どんな歴史があるの?
フランスで、1850年頃に誕生したウサギです。
イングリッシュロップイヤーとバタフライラビットの交配で作られました。
1933年には、イギリスに輸出されるようになります。
それと同時に人気が高まり、イギリスでたくさんのフレンチロップが飼育されるようになりました。
1970年ごろになると、アメリカにも輸出されるようになりました。
フレンチロップには、どんな特徴があるの?
身体的特徴
体重5~6.8kg、体長約70cm
寿命5~7年くらい
人気の高いホーランドロップを、もっと大きくしたようなウサギです。
とても大きくて存在感があり、垂れた耳が可愛らしいです。
ちなみに耳の長さは40cmくらいあります。
体が大きいだけあって、遊んでいる時の力などはとてもパワフルです。
体重には個体差があって、10kgを超える子もいるそうですよ。
そうなるともう、中型犬くらいのサイズですね。
短毛で、触り心地の良い被毛をしています。
毛色にはたくさんの種類があるので、後で紹介しますね。
性格の特徴
ウサギなので警戒心は強いですが、温和で大人しい性格をしていて人懐っこいです。
個体差はありますが、とても甘えん坊になる子が多いみたいです。
頭が良いので、飼い主の言葉の意味を理解しているとも言われていますよ。
特に賢い個体だと、犬のように芸が出来る可能性もあるようです。
基本的には温厚な性格なのですが、ロップイヤー種全般に共通する、縄張り意識の強さも持っています。
そのため、発情期はやや攻撃的になる傾向があります。
トイレを覚えてくれる子が多いですが、全然覚えずあちこちにオシッコをしてしまう子もいます。
飼育する時に気を付けること
大きなケージが必要
大きく成長するので、一般的なウサギ用のケージでは狭くなります。
子どもの内から、犬用のケージを用意してあげると良いでしょう。
運動量はそれほど多くありません。
2歳くらいまではよく遊びますが、それでも5分程度走り回ると休憩してしまう感じです。
なのでケージから出して遊ばせる時、それほど広いスペースじゃ無くて大丈夫です。
暑さ対策をしっかりと!
フレンチロップは暑さに弱いです。
夏の室温管理は、エアコンを使ってしっかりする必要があります。
暑がりなウサギなので、冬はそれほど温めなくて大丈夫です。
ソアホックに注意!
体重があるため、足裏の病気「ソアホック」になりやすいです。
床との摩擦で足の裏の毛が禿げて、皮膚に炎症が起こってしまいます。
酷くなると歩行困難になるので、気付いたら早めに動物病院に行ってくださいね。
塗り薬や内服薬で治療をしていきます。
予防法としては、ケージの床には段ボールを敷くなどして、足裏への負担を減らしましょう。
食べ過ぎに注意!
体質的に太りやすいウサギなので、カロリーを摂り過ぎないように気を付けましょう。
肥満になると心臓に負担が掛かりやすくなりますし、足裏への負担が増えてソアホックになってしまいます。
不正咬合になりやすい
これはウサギ全般に言えることなのですが、咬み合わせが上手くいかなくなる事があります。
本当なら食事によって擦り減る歯が、上手く削られずに伸び続けてしまうんです。
こうなると、食事を摂る事が難しくなりますし、伸びた歯によって口の中を傷つけてしまったりもします。
普段から口の中のチェックをして、異変に気付いたら動物病院に行ってみましょう。
毛球病になりやすい
毛の長いウサギが掛かりやすいのが、毛球病です。
ウサギは飲んだ毛を吐き出す事が出来ません。
そのため、毛づくろいで飲みこんだ毛がお腹の中に溜まって、消化器官の動きが悪くなったり停止したりしてしまうんです。
症状は食欲が無くなったり、排便の量がいつもより少なくなったりします。
軽度の場合は毛球除去剤を舐めることで、便として出す事が出来ます。
症状が重くなると手術になってしまう事もあるので、早めに気付いてあげたいですね。
予防法としては、日頃からブラッシングをする習慣をつけると良いでしょう。
ブラッシングによって、お腹に入ってしまう筈の毛を少しでも減らしてあげる事が出来ます。
ウサギとのコミュニケーションにもなりますので、生活に取り入れたいですね。
耳の病気に注意!
チャームポイントである大きな垂れ耳にも、注意が必要ですよ。
垂れ耳のウサギは耳の中に湿気や耳垢が溜まりやすく、耳の病気に掛りやすいです。
定期的に耳の中をチェックして、異常があったら動物病院に行くことをおすすめします。
耳掃除もしてあげると良いでしょう。
自分で出来なかったら、動物病院でもやってくれますよ。
大きなウサギに慣れていない病院も多いので、診てくれる病院をあらかじめ探しておきましょう。
いざという時にサッと連れて行ける病院が無いと、本当に困ります。
最後に
フレンチロップについて、その歴史や特徴、飼育のポイントをお話しました。
フレンチロップは、ロップイヤーの中でも特に大きくなる種類です。
飼育の際には犬用のケージを用意してあげましょう。
体重があるため足裏の病気になりやすいので、ケージには段ボールやスノコを敷くと良いです。
太りやすい体質ですから、食事管理には気を配りましょう。
温和で懐きやすいウサギですので、スキンシップを楽しみたい人におすすめです。
性格的には飼育しやすいのですが、体が大きかったりこまめな体調管理も必要となるので、初心者さんには難しいかも知れません。
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