高齢になった猫に多い病気の一つが、甲状腺機能亢進症です。
これは、一言で言えばホルモンの病気です。
ちゃんと食べているのに体重が減ったり、下痢や嘔吐が見られたり、あまり寝なくなったりなど、様々な症状があります。
食欲旺盛で元気いっぱいなのに痩せていく場合、もしかしたらこの病気かも知れません。
一体どんな病気なのか、治療法などについてもお話をしていきます。
甲状腺機能亢進症って、どんな病気なの?
高齢の猫に多い、ホルモンの病気です。
喉にある甲状腺という臓器からは「甲状腺ホルモン」というものが出ているのですが、このホルモンが過剰に出てしまう病気が、甲状腺機能亢進症です。
甲状腺ホルモンが分泌され過ぎると、新陳代謝が異常なほど活発になります。
老体にムチを打っている状態で、エネルギーがどんどん消費されていきます。
そのため、たくさん食べるのに体重は減っていきます。
猫の様子を見れば、元気いっぱいで食欲旺盛、若い頃に戻ったようにも見えます。
そういうことから、この病気は発見が遅れることが多いそうです。
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甲状腺機能亢進症の主な症状
病気と思えないほど元気なのですが、食べているのに痩せてくるのが大きな特徴です。
早期発見が出来るように、主な症状をまとめておきますね。
- 動きが活発になる。落ち着きがない
- 食欲旺盛なのに痩せる
- 多飲多尿
- 毛のツヤが無くなったり、脱毛が見られる
- 脈や呼吸が速くなる
- 下痢や嘔吐がある
これらの症状があったら、早めに動物病院へ行くことをおすすめします。
元気があるからといって放っておくと、やがてエネルギーを使い果たし、燃え尽きたように死んでしまいます。
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どんな検査をするの?
問診や触診、聴診器などの基本的な診察のあと、血液検査を行います。
血清コレステロール測定や甲状腺ホルモン測定などを行います。
獣医さんが外部医療機関に依頼し、結果が分かるまで2~3日待つ場合もあります。
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どんな治療方法があるの?
薬の服用
薬を飲んで、過剰なホルモンを抑えます。
適量を見極めるために、定期的に通院して検査が必要です。
手術
手術で甲状腺を取り出します。
症状の状態や年齢などを考えて、獣医さんとよく相談しましょう。
療養食
甲状腺機能亢進症のための療養食があります。
一生これだけを食べることになります。
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最後に
猫の甲状腺機能亢進症について、まとめてみました。
高齢の猫によく見られる病気なのですが、見た目には元気なので気付きにくいです。
ただ、異常なくらい食べたり、食べているのに痩せてくるので「何かおかしい」と感じます。
そう感じた時にすぐに病院に行ければ良いのですが、「痩せるのは年のせいだろう」と思ってしまいがち。
薬でコントロール出来る病気なので、なるべく早く治療を開始してあげたいですね。
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