毎週金曜日の24:20から放送している「タモリ倶楽部」をみました。
タモリが司会を務めるこの番組、ナント昭和57年から放送しているご長寿番組です。
なんでも「毎回斬新な切り口で、さまざまな社会現象を超バラエティーチックにとり上げている」番組だそうで、おもしろいです。
今回のタイトルは「元日まで待てない!最先端ハイテク初詣2018」です。「ハイテク初詣」とはどんなことでしょうか。少し興味があります。
オープニング・出演者紹介
ゲストは、木本武宏(TKO)さんと「この番組に出るのを楽しみにしていた」という市川沙耶さん、解説ゲストとして神社仏閣に詳しい小説家の万城目学(まきめまなぶ)さんが、いらしてました。万城目さんの著者には、神社を舞台とした作品が多数あり、『鴨川ホルモー』『鹿男あをによし』『パーマネント神喜劇』などの本を執筆しています。
番組の出だしは、テレビ朝日のリハーサル室です。ゲストのトークから始まります。
木本さんより「万城目さんは、神社とか詳しいですか。」万城目さん「小説で神社とか使ってるんですけど、そんなには…。」解説ゲストなのに、そんな感じなので、メンバーの笑いを取っていました。木本さん曰く、「万城目さんは、次の小説のネタになったらいいなといことで来ています。」とのことです。
今度はメンバーの初詣のお話。木本さんの「タモリさんは初詣行かないんですよね。」の言葉にタモリさんは「そうです。」とシビアに答えていました。タモリさんは、初詣行かない派で有名なんですね。私は知りませんでした。フランス人形系の顔の市川さんは「私この顔でも行きますよ。」とのこと。木本さんもタモリさんと同じで「初詣に行っていない」そうです。初詣の番組なのに、初詣にはなかなか行かないメンバーもいるのでした。でも、「ハイテク」なら興味がありますよね。
初詣に行くたくなる!?ハイテク神社仏閣 1
最初のハイテク神社仏閣は、京都の嵐山、渡月橋のあたりにある「法輪寺」からお届けします。この「法輪寺」は、713年創建され「枕草子」にも登場する由緒正しい神社です。今回ご紹介するハイテク神社仏閣は、この「法輪寺」の本堂への階段の脇を進むとある神社「電電宮」です。名前からしてハイテク感が漂っている神社です。こちらの「電電宮」の御祭神は電気・電波の祖神「電電明神」です。400年以上前に描かれた「法輪寺参詣曼荼羅」にも登場する神様です。400年以上も前から電気には神様がいたことに驚きです。
そんな「電電宮」には、ハイテクお守りがあります。「携帯電話用8ギガ マイクロSD御守(空蔵菩薩像画像データ入り)」です。この御守の使い方は、スマホにこの御守SDカードを入れると虚空蔵菩薩が待受け画面にできるので、スマホを使って菩薩様をいつでも拝むことができるのです。この御守のお値段は¥1,500です。菩薩様のお姿を拝める御守はまさにハイテクです。
更に「電電宮」では今年10月から最新のハイテク機器を導入したとのこと。法輪寺住職の藤本高全さんのお話では「『電伝みくじ』というのを始めさせていただきました」と語られていました。六角形の内に蓮の花の絵が描かれている神様が宿る「電伝みくじ」というハイテク機器の使用法は、1.機器の剣と電球に触る、2.機器に電気が流れる、3.運勢を判定、4.真ん中に数字が表示される、5.事務所で数字の番号のおみくじが田渡される、です。ハイテクのわりには最後は神社の方におみくじを手渡してもらえる「アナログ」方式で少し笑いを取っていました。この「電伝みくじ」は神社で開発したそうで、室内で開発した時にはプラズマ放電がよく見えたが、完成して屋外に設置したらプラズマ放電が見えづらくなってしまったと、住職は残念がっていました。開発しただけでなく、おみくじが当たるようにお祈りもしている様子でした。
お話をSDカード御守に戻すと、木本さんに「なぜこの御守を考えられました?」との質問に、住職は答えて曰く「御守を持っていただくのに肌身離さす持っていただくんです。現代人が一番持つものは何だろうって考えたら、やっぱり携帯電話ということで携帯電話で御守したいということで画面に出る事が大事じゃなくてマイクロSDに御本尊を表す梵字が書かれておりましてそのものが入っている事が大事。」ということでした。タモリ一同納得した様子でした。住職曰く「ここに学びというものがあります。」と締めくくりました。
一方、テレビ朝日リハーサル室からハイテク初詣会場に移動して、タモリ一同一足先に初詣です。タモリとゲストに普段のお賽銭額を選んでもらいました。ここで、タモリギャグで1万円札を指して「これ、30枚くらいかな。」。一同の笑いが起きました。さすがに普段のお賽銭が30万円の人はいないですよね。本当のタモリのお賽銭は、1千円で、市川さんのお賽銭は「ご縁がありますように」と5円で意外としまり屋な一面をみせていました。万城目さんのお賽銭は、10円で、市川さんより少し見栄をはったと木本さんにツッコまれていました。そして、皆さんの願い事は…?タモリは「神様に願い事はしない派」で代わりに「はじめまして」と挨拶するそうです。新年に対して「はじめまして」と挨拶をする感覚のようです。市川さんの願い事は「JR四国の電化」。現実的な願い事です。万城目さんの願い事は「世界平和」。タモリと他のゲストに「ウソでしょ!」と言われていたけれど、実現してほしいですね。
初詣に行くたくなる!?ハイテク神社仏閣 2
2つ目のハイテク神社は、茨城県鹿嶋市にある「鹿島神宮」です。超有名な神社で、御祭神は、日本建国の功神・武道の神「武甕槌大神(たけみかづちのおおかみ)」です。超有名な神社ですが、その神社がハイテク神社とは、どのようなことでしょうか。
鹿島神宮では「鹿島神宮カードの入会をご案内しています。」とのこと。鹿島神宮カードとは、もしかしてと思ったらやはりクレジットカードでした。確かにハイテクです。2017年からクレジットカードの発行を始めたそうで、鹿島神宮でお祓いをしており御守にもなるというカードです。私自身は金運が向上してくれるのであれば持ちたいです。この鹿島カードの特徴は、
- 年会費は自動的に鹿島神宮に寄付される
・一般カード年会費5,400円
・ゴールド年会費10,800円 - 一般カードは相川七瀬デザイン
- ポイントが5000ポイント貯まると自動的に寄付される
・一般カード 200円=1ポイント
・ゴールドカード100円=1ポイント
と、このような特徴があります。早速、タモリから「じゃ、ポイントが貯まらないってこと?」と厳しい質問がありました。クレジットカードは、ポイントが貯まったら何に使うかが入会の決め手だと思います。Tカードみたいにポイントが貯まったらコンビニで使えるなどがいいです。ポイント面では、神社が得してしまうカードです。でも、更に特典があり「本来は正式参拝の時だけ御神木(樹齢約1300年の杉)に近づける」そうです。気になる方は、「初詣でカードを作ってはいかがでしょうか」と締めくくっていました。御守は欲しいけど、カードはポイント派には、厳しいカードです。
鹿島神宮カード事務局代表 レーシングドライバーレーサー鹿島さんのお話です。
鹿島さん「私のほうがカルフォルニアで今電話を受けているんですけど。クレジットカードの年会費やポイントが自動的に神社に寄付されてその代わりに神社や神様から力をいただくようなことにすればWin-Winで良いんではないかと思ったのがきっかけです。」
市川さん「リボ払いとかできるんですか。」
タモリさん&木本さん「どこ聞いてるの(笑)。」
鹿島さん「すいません、今すごく遠くで聞こえたんですが、リボ払いとおしゃいました?あまりそういうカードの全体像をお伺いわりと細かい所に迫ってきましたね。」
木本さん「今、お金がいっぱい入ってきて、ウハウハの状態なんですね?」
鹿島さん「ウハウハというのは表現としてどうかなっていう風に思っております。会員の方は昨年1月以降増え続けています。それからもうひとつは会員になれらた方がですね。このカードのお陰で忘れ物が海外でみつかったとか或いは仕事がすごくはかどるようになったとか色々な反響がありますので、やっぱり神様の力っていうものが身近に感じてもらえる良いきっかけになればと思っております。」
万城目さん「鹿島さん完全に理論武装していますね。」
たしかにクレジットカードが御守というと、年会費を毎年払っているので、自動的に毎年御守を購入しているような感じがします。このクレジットカードを利用している限り毎年鹿島神宮の神様が守ってくれるけれど、ポイントを貯めたい方にはあまり気があわないカードかもしれませんね。
初詣に行くたくなる!?ハイテク神社仏閣 3
今度ご紹介する3つ目のハイテク神社は、福岡県福岡市にある「紅葉八幡宮(もみじやわたぐう)」です。この神社は、室町時代(1482年)に創建され、十二柱の神々が御祭神となっています。歴史のある神社なのですが、残念なことにロケに行けず、ハイテク御朱印だけのご紹介になります。
紅葉八幡宮の御朱印には、AR(拡張現実)の技術が使われているそうです。ARを利用しているなんて、まさにハイテク感が高いです。AG技術とは、木本さん曰く「今、ポケモンGoで有名な技術なんですよ。」とのことで、現実には存在しないポケモンが、スマホでみると目の前の風景のなかに登場するというアノ技術です。お分かりいただけましたか?
紅葉八幡宮の御朱印をスマホに読み込むと、ポケモンGoのポケモンのごとく紅葉八幡宮の神様が現実の光景のなかに登場します。十二柱神が次々と登場します。以下、実際にハイテク御朱印をタモリとゲストで利用してみました。
木本さん「今、タモリさんと応神天皇、目が合っていますよ。応神天皇、タモリさんのほうを見ました。」
大喜びでした。なんだか歴史的にあり得ない会話がされていて感動的でした。
木本さん「万城目さんの今後の作品にARが出てきたら今日がきっかけですよね!」
万城目さん「僕、ガラケーなんですよ。」
自分で試してみたいけど、ガラケーではね。でもすごく興味深いことは間違いありません。
初詣に行くたくなる!?ハイテク神社仏閣 4
最後に御紹介するハイテク神社は、鉄鋼所の街である愛知県東海市の住宅街にある「妙乗院(みょうじょういん)」です。この神社は、平安中期968年に創建され、総本山は比叡山延暦寺とのことです。この妙乗院のハイテクは「滝場」です。「滝場」とは、お坊さんが滝に打たれて修行する場所のことです。こんな住宅街に滝はなさそうなので意外ですが、案内された滝場は人工の滝でした。名付けて「シティ滝行」です。
この人工の滝は、いつでも気軽に修行できるように総工費3,000万円を掛けて製作された高さ5mのものです。滝の水は地下水なので水道代の心配はありません。滝の裏手にまわるとバルブがあり、そのバルブを開けると滝に水が流れる仕組みになっています。
この「シティ滝行」は、年間5,500円、1回1,500円です。1回から滝行に挑戦できるので滝行が身近に感じます。また、滝行のレベル「初級・中級・上級」に合わせて、滝の水量を調節することができます。激しい修行もできるわけですね。
ここで番組ADが上級滝行のバーチャル映像を撮影しました。でも、映っていたのは目の前を落ちる滝の水だけでした(笑)。しかし、想像以上の水量にAD撃沈して、「ナメテマシタ。溺れます。」との感想です。でも、滝行のスゴイところは、まだまだでした。
実は、上級の上に最強レベルプロコースがあり、こちらは「高見」に達した人用だそうです。すごいお坊さん向けということでしょうか。このプロコースは消防車の放水とほぼ同じ水量なのだそうです。「シティ滝行で新年に心身を清めてみては?」いかがでしょうか。
ここで、タモリとゲスト、妙乗院の住職の酒井圓弘(えんこう)さんの会話です。
万城目さん「滝の製作費3,000万円を鹿島カードで払うと300,000ポイントになるし、御利益の相関になるかな?」
市川さん「山奥まで行くことも含めて修行じゃないんですか。」
木本さん「なぜ、滝を作ったんですか?」
酒井さん「昔は滝行を自然のなかでやっていたんですね。もっと身近にあれば、2時間、3時間(行くのに)かけなくてもいいかな。自然の滝だと、どうしてももっと高いところから落ちてくるので痛いんですね。」
木本さん「痛さもやわらぐし、ちょうどいいんですよね。こっちのほうが。」
酒井さん「瞑想状態になるためにあまり痛い方にいくと、痛い方ばっかりにいっちゃって、雑念が入りやすくなるんですね。」
こちらの滝のほうが集中できるということでしょうか。できれば、天然の滝で修行したいところだけど、すぐに修行したいということでしょうか。一般の人にもできるところはいいのではないかと感じました。
妙乗院の滝行では、祈願成就のため「ボロン」と唱えるそうです。タモリとゲストは、水が流れていない滝の模型の下で「ボロン」と唱えて、滝行をバーチャル体験しました。心身は清めたいものです。
空耳アワー
「誰が言ったか知らないが、言われてみれば確かに聞こえる『空耳アワー』」。楽曲の一部のフレーズを替え唄にしたこのコーナーは、ソラミミスト:安齋肇さんとタモリでおおくりしています。
まずは、ソラミミストの安齋さんのお喋りからです。安齋さんは、6、7年前に自分で神社を作って、破魔矢やダルマを売っていたそうです。その時は兎年だったので、神社の名前は「ピョンピョン神社」と付けたそうです。安齋さんは色々なことをやっていますね。
御守とか売れていたようです。
1曲目は、ヴァイオレット・ヒルの「コールドプレイ」です。この曲をバックに、テーブルの上の卵を見て嬉しそうなおじさんが、なせか、卵を手にして、この曲の「WAS A LONG AND DARK DECEMBTR」のフレーズを替えて、「ウズラなんだって全部」。よほどウズラの卵が好きなんでしょうね。
2曲目は、事情により割愛します。
3曲目は、ペレス・プラート楽団の「市場のマンボ」です。この曲に合わせて、金色の横断幕の前で、派手なサンバの衣装を着た踊る芸人がワイン瓶を両手に振りかざし、なぜか「ビン!」と決めながら、首相官邸のポスターを指したところで、歌詞の「PICATE」の部分を「ビン 官邸」と置き換えました。
言われてみればたしかに聞こえるということでしょうか。でも、このコーナーはタモリの「笑っていいとも!」を思い出すイメージをしていて、いい感じでおすすめです。
最後に
初詣は、私は絶対に欠かさないように心がけております。ハイテク化により神社にも面白さが加わっているようです。紅葉八幡宮の御朱印が御守が欲しいですね。そして、神様と一緒に記念撮影がしたいです。
神社として大切なことは守ってもほしいけれど、上手にハイテク技術を取り入れていけば、また新たな展開がみえてくると思います。
神社とハイテクは一見さかさま同士の存在ですが、うまく融合していってほしいです。