サボテンと言うと、丸っこかったり柱状に長く伸びている印象が強いと思います。
でも中には、平べったくてまるでウチワのようなサボテンも存在しているんですよ。
それらはウチワサボテンと呼ばれていて、たくさんの種類があります。
そのユニークな見た目と、100均で簡単に入手出来る手軽さから人気を集めています。
ここでは、そんなウチワサボテンの代表的な種類と特徴、栽培のポイントについて紹介していきます。
ウチワサボテンって、どんなサボテンなの?
サボテン科ウチワサボテン亜科オプンティア属に分類される、多肉植物です。
アメリカ、イスラエル、タイなどが原産地です。
ウチワサボテンは、茎が平らの楕円形をしているのが特徴です。
300種類くらいあり、100円ショップで売られているものもあります。
茎には細かいトゲが生えています。
とても生命力が強く、踏みつぶされても生きている茎から再生してどんどん増えます。
世界の侵略的外来種ワースト100にも入っているくらい、繁殖力が強いです。
メキシコなどの南米では食用として利用されています。
茎は野菜のように食べ、実はカクタスフルーツと呼ばれています。
開花期は種類によって違いますが、大体5~9月頃です。
赤やピンク、白、黄色などの、光沢のある花を咲かせます。
ウチワサボテンには、次のような花言葉があります。
- 燃える心
- 暖かい心
- 枯れない愛
- 偉大
それも素晴らしい花言葉ですね。
ウチワサボテンの代表的な種類
ウチワサボテンにはたくさんの種類がありますが、その中から代表的なものを紹介していきます。
金烏帽子
まるでウサギのような姿のウチワサボテンで、100均でよく見かける種類です。
金色のトゲがあり、形が烏帽子のようなのでこの名前が付いたそうです。
金小判という別名もあり、こちらも金色のトゲが由来となっています。
赤烏帽子、緑烏帽子という品種もあり、それぞれトゲの色が違います。
100均では小さくて可愛らしい姿ですが、草丈60cmくらいまで大きくなります。
白桃扇
金烏帽子の一種ですが、こちらはトゲの色が白いです。
メキシコが原産地で、草丈は60cmくらいになります。
プナ・ボンニアエ
アルゼンチンで発見された、比較的新しい種類です。
丸い茎が集まって、ポコポコしていて可愛らしいです。
全然ウチワには見えませんが、ウチワサボテンの仲間だそうです。
小さい球体はそれぞれ微妙に色が違っていて、ビッシリ生えている様子は魅力的です。
地面にへばりつくように生えています。
大丸盆
草丈1~3mにもなる、メキシコ原産のサボテンです。
楕円形の茎がたくさんあり、シルバーグリーンの落ち着いた色をしています。
英名では、シルバーダラーと呼ばれています。
仙人サボテン
とても繁殖力が強いサボテンで、鳥によって運ばれた種で世界中に広がりました。
元々は、南北アメリカやキューバが原産地です。
増え過ぎるため、あちこちで生態系を壊して問題になっています。
世界の侵略的外来種ワースト100にも入っています。
ノパル
食用にされているウチワサボテンの事を「ノパル」と呼んでいます。
メキシコなどで食用にされていて、アステカ文明の時代から食べられていたそうです。
ノパルは50種くらいあり、よく栽培されている品種はハルバ、ミルバアルタ、ビジャヌエバなどです。
実をフルーツとして食べる品種は「トゥナ」と呼んでいます。こちらは10種くらいあります。
ノパルは、野菜と同じように料理に使われています。
ピクルスやサラダにするほか、ステーキにして食べたりもします。
トゥナの方は、6~8cmくらいの実を食べます。
黄緑色や赤、黄色をしていて、皮にはトゲがあります。
皮を剥くと果肉が出てきて、食べるとスイカのような感じだそうです。
カリウムやカルシウム、リンが豊富に含まれているほか、抗酸化作用のあるベタレインという色素成分もあります。
食用のウチワサボテンは栄養価が高く、健康に良い食材です。
機会が合ったら食べてみてくださいね。
ウチワサボテンの栽培ポイントについて
ウチワサボテンの育て方について、ポイントを説明していきますね。
種まきの方法
ウチワサボテンは、種から育てることも出来ます。
5~7月に、次の手順でまいてみましょう。
- 取り出した種を、水で綺麗に洗う。
- 赤玉土(小粒)の上にまく。土はかぶせない。
- 半日陰で管理し、土を乾かさないように水やりをする。
- 2~3ヵ月くらいで発芽するので、本葉が2~3枚になったら浅い鉢に植える。
- 大きくなって来たら、地面や鉢に植え付ける。
苗を植える時期
苗の植え付けは、3~7月か9~11月上旬にします。
鉢植えの場合は、苗より一回り大きな鉢を用意しましょう。
苗を植える時には、根を2~5cmにカットします。
水はけの良い土に植え、風通しの良い場所で管理しましょう。
土
市販のサボテン用培養土は、水はけが良く通気性もバッチリでおすすめです。
自分でブレンドするなら、小粒赤玉土6:腐葉土2:川砂3の割合が良いでしょう。
肥料
それ程たくさんの肥料は必要ありません。
植え替える時に、有機肥料を少し土に混ぜておけば良いでしょう。
水やり
サボテンを枯らす原因で多いのが、水のやり過ぎです。
サボテンは、毎日水をあげる必要はありません。
春と夏は生育期なので、土の表面が乾燥してからたっぷりと水を与えます。
秋と冬は休眠期なので、月に1回程度の水やりで大丈夫です。
地植えの場合は、たくさん雨が降るようなら雨避けを作ってあげましょう。
最後に
ウチワサボテンの種類と特徴、育て方のポイントについて紹介しましたが、いかがでしたか?
ウチワサボテンにはたくさんの種類があります。
100均でも売られているので、見たことがある人も多いことでしょう。
観賞用だけでなく、種類によっては食用としても利用されていますよ。
メキシコなどでは、茎はサラダやステーキに、実はフルーツとして食べられてきました。
栄養価がとても高いので、機会が合ったら食べてみたいものです。
ウチワサボテンの栽培で気を付けることは、やはり水やりでしょう。
水やりのタイミングは、土の表面が乾いてからです。
寒い時期は、殆ど水やりをしなくても大丈夫なんですよ。
水やり方法に気を付ければ、きっと元気に育ってくれることでしょう。
コメント