2018年2月6日に放送された「マツコの知らない世界」を見ました。
今回は、「おうちコーヒーの世界」と「片手袋の世界」の2本立てでした。
その中から、「片手袋の世界」について、まとめてみました。
「おうちコーヒーの世界」は、こちらをご覧下さい。
出演者・オープニング
出演者は、マツコ・デラックスさん。そして、研究歴13年・世界で唯一の片手袋研究家、石井公二さんです。
深夜の1回目の放送から、欠かさずこの番組見ているそうで、緊張した様子で登場した、石井さん。「人生を豊かにしてくれています」と、熱い思いをマツコさんにぶつけていました。
そもそも片手袋とは?…街に落ちている片方だけの手袋です。
まず映った1枚の写真は、築地で片手袋が落ちているというもの。正確には片軍手です。石井さん曰く、築地は片手袋天国だそうです。
場における手袋の使用率が高くて、めちゃくちゃ忙しい場所であるということから、落ちても気付かれないことが多いみたいです。
皆さんも、街中で目にしたことはありませんか?横断歩道の手前や、駅の構内。フェンスに刺さったものなど、見たことあるけど、誰も気にしない。そんな片手袋に魅了され、13年間片手袋を撮り続ける男が、石井さんです。
これまで、1万点以上の写真を撮影し、”ある法則”を発見したというのです。
さらに、研究していく中でできた、世界初の片手袋分類図を作成!大公開してくれます。
まずは、石井さんのプロフィールから、ご紹介します。
東京都出身の37歳で、飲食店を経営しています。
1987年、6歳の時にウクライナの絵本”てぶくろ”を読んで、片手袋に興味を持ち始めます。
2004年、23歳の時、カメラ付き携帯電話を入手して、片手袋の写真を撮り始めます。買ってすぐの頃に、家の前に落ちていた片手袋を撮影し、その瞬間に雷に打たれたような感覚に、陥ったそうです。
そこから、「見つけて撮らない」のが罪悪感に思い、出会った片手袋は、すべて写真におさめていると言います。
例えば、終電を逃して、タクシーで家に帰る時も、道に落ちているのを発見したら、タクシーを止められないから、一旦家に帰るも、モヤモヤしてしまい、結局自転車でその現場まで戻って、写真を撮りに行ったことがあったそうな。見つけたら、撮らないと気が済まないのですね。
「悲しい」そして「温かい」 片手袋には2タイプある
スタジオの、2人の後ろに設置された、大きなパネルには、石井さんがこれまで撮った片手袋の写真の数々が映っています。
例えば、浅草・酉の市にて撮った、誰かに踏まれている、子供用のピンクのミトンタイプの片手袋の写真。年末の賑わいの中で、ひたすら踏まれていく子供用の片手袋を見た時に、悲しい存在だなと思ったそうです。
落とした子供にも、想像が及び、親御さんに落としたことを、怒られているシーンを、思い浮かべたと言う、石井さん。
また、上野にて、タグが付いて、1度も使われずに落とされた、軍手の写真にも、かなりの哀愁が漂っているように見えました。
研究していく中で、石井さんは、片手袋には2タイプあると、発見します。
1.悲哀を感じる放置型
落とした人の気持ちや、片手袋そのものの寂しさなどが、感じられる写真です。
その一方で、
2.慈愛を感じる介入型
1日目は、道端に落ちていて、放置型だった片手袋が、2日目には、ブロック塀の上に移動されていて、誰かが移した形跡がありました。さらに、3日目には、塀の上のフェンスに、ガムテープで付けられていたのです。
この写真のように、今まで寂しい存在だった片手袋が、人間のちょっとした優しさの象徴でもあると、気づいたそうです。
フェンスにかけているものや、路上に出来ている、即席の落し物入れ。これはかなり親切!
カラーコーンの頂点に、刺してあげているものなど、第三者の手によって、見つかりやすい場所へ移された、介入型の手袋。
植え込みの上や、ガードレール。掲示板など…石井さんの研究によると、片手袋のうち、ほぼ半数が介入型だそうです。
落ちている手袋から見る、東京の「人の繋がり」は、意外と色んなところで起こっていると言います。「他人の顔が見えない」と言っても、意外と落し物などを介して、「落とした人はどんな人だろうな?」などと、想像出来て、『東京はそんなに悪い場所じゃない』と、思わせてくれると、熱く語りました。
次に、石井さんが作成した、片手袋分類図を、見せてもらいました。目的で分け、過程で分けて、状況や場所で最終的に分類しています。見せてもらったのが7パターン目と、さすが片手袋研究家!
あのハリウッドスターも片手袋ファン!?
近年、片手袋の展開が変わってきており、”僕だけじゃない!世界の片手袋のファン”として、トム・ハンクスを紹介しました。モノマネをして、マツコさんクイズ形式で答えさせていましたが、全く誰か分かりませんでした。
そして、このトム・ハンクスは、Twitterでよく片手袋の写真を、アップしているというのです。その写真には必ず、一言コメントを添えていて、片手袋の形状や、状態から、片手袋の気持ちを表したものが多いようです。
感想を求められたマツコさんでしたが、固まっていました。
しかし、これ以降、世界中にメチャクチャ増えていると言います。これに関して、石井さんは、どこでも写真が撮れて、拡散できる時代を表しているなとコメント。
でも、片手袋を見つけると、撮らなくては気が済まない体になってしまった、石井さんに、「文明の利器によって生まれる弊害もあるのよ!」と、警告した、マツコさんでした。
石井さんは、「このまま研究を続けて、何の役に立つのか?」という葛藤を抱えながら、これからも、片手袋を研究し続けるのでしょう。
趣味は、何かの役に立つから始めるのではなく、気がついたら始めていたことなので、悩まなくてもいいと思うと、力強いアドバイスを、マツコさんは送りました。「そんなことをグダグダ考えているうちは、ホンモノの研究家じゃない!」と、喝を入れ、「いつかノーベル賞を取るかもしれないじゃない!」と発言するも、「…ノーベル賞はないか」と、オチがついて終了でした。
最後に
なかなか注目して探したことがないので、片手袋に遭遇した記憶はありませんが、その落ちているひとつで、色々な事を想像できるのが、とても面白いなと感じながら見ていました。