メダカや金魚を飼育する時、屋内の水槽で育てるという人の方が多いかも知れません。
泳ぐ姿を横からじっくり観察出来ますし、四季の気温の変化に左右されずに済むというメリットがあります。
ですが、メダカや金魚は屋外でも飼育することが出来るんです。
水草を植えて、小さなビオトープを作ってみるのも楽しいですよ。
葉っぱの間を泳ぐ姿を、上から眺めるのも良いものです。
今回は、メダカや金魚を屋外飼育する際のポイントについて、お話をしていきます。
飼育容器は、直射日光に強い素材を選ぼう
メダカや金魚は、ガラスやプラスチックの水槽で飼育するものだと思っている人も多いようです。
ですが、これらの水槽は直射日光に弱いのです。
特に夏の直射日光は強烈ですので、飼育容器選びは重要となってきます。
屋外飼育に向いている飼育容器は、陶器やガラス製の鉢です。日光が当たっても劣化しにくいのが特徴です。
ガラス製の水槽でも良いのでは?と思うかもしれませんが、ガラス同士をつなぐシリコンが紫外線で劣化しやすいんです。
アクリルの水槽は、温度変化によってヒビが入る事があります。
FRP水槽も良いでしょう。繊維強化プラスチックで、普通のプラスチックに比べ耐久性抜群です。
軽くて持ちやすいので、急に場所を変更したくなった時に便利ですよ。
ちょっと値段が高いですが、おすすめの素材です。
発泡スチロールも向いており、メダカ専用のものが売られている程です。
とにかく水温が変化しやすい屋外環境において、保温性があるのは魅力的ですよね。
ただ、耐久性があまりなく、劣化すると水漏れが発生します。
気付いたら干上がっていた、なんて事にならないように注意しましょう。
稚魚用に使う水槽にも注意が必要ですよ。
小さいプラケで育てた場合、日なたに置くとアッと言う間に水温が上がります。
夏なら短時間で、お湯のようになってしまいます。
透明な水槽は特に注意しましょう。
水質に気を配ろう
メダカなどの生き物が暮らしていると、アンモニアなどの有害物質が発生します。
室内の水槽なら、ろ過装置を設置する事で対応出来ます。
ですが屋外の飼育容器では、ろ過装置を設置するのが難しいことでしょう。
水質を維持するためには、時々水換えをする必要があります。
また、投げ込み式フィルターを使用するのも良いでしょう。
ろ過とエアレーションを同時にしてくれますよ。
電気を使う道具なので、水に塗れない場所に設置しましょう。
水温の上昇や下降に対応する
屋外飼育で一番気になるのが、水温の変化でしょう。
四季のある日本では、1年を通して気温の変化がとても激しいです。
夏ですと、日が当たり過ぎて水がお湯になってしまったりもします。
冬の寒さが厳しいと、凍りついてしまったりもします。
これを防ぐには、飼育容器の場所を季節によって変えたり、スダレで日陰を作って水温の上昇を防ぐなど、工夫が必要となります。
また雨水がたくさん入ってしまうと、水温の変化が激しくなりますので、軒下などに置くようにしましょう。
私の場合は、基本的にスダレで対応していますが、あまり暑い時には日陰に移動させます。
軽めの容器を使っているので、気軽に移動させられます。
スダレはとても便利なアイテムで、冬に雪が降った時にも活躍します。
ネットを張って、他の動物から守ろう!
メダカや金魚は、他の動物から狙われる危険があります。
猫や鳥、アライグマなどは、メダカや金魚を見ると本能的に捕まえたくなるようです。
盲点なのが「ヤゴ」です。
ちゃんとネットをしていても、目が粗いとトンボが卵を産み付けてしまいます。
そして孵化したヤゴに、メダカが食べられてしまいます。
使用するネットは、目の細かいものを選ぶようにしましょう。
水の交換は、どれくらいのサイクルでするの?
屋外飼育の水槽では、日光が当たることでバクテリアが活発に働きます。
ですから、水が汚れにくくなるという特徴があります。
それでもやはり、水が汚れてきたら水換えをする必要があります。
交換する場合の水の量は、全体の1/3だけにしましょう。
一度に全部の水を交換すると、バクテリアが居なくなってしまいますし、水質も大きく変わってしまうからです。
新しく入れる水は、カルキ抜きを忘れないようにして下さいね。
私の場合は、小さい容器に汲み置いた水を、毎日メダカの鉢に注ぎ込んでいます。
溢れて周りがビチャビチャになっても気にならないのが、屋外飼育の良い所ですね。
青水が理想的
メダカや金魚を飼育する水としては、青水が適しています。
グリーンウォーターとも呼ばれていて、屋外飼育で水が緑色になった状態を言います。
一見、水が汚れて大変な状態に思えますが、植物プランクトンによって水の汚れが防がれている状態なのです。
また、メダカや金魚の良いエサにもなるんです。
稚魚の飼育にも適していますよ。
ですが、似たような色でアオコの発生という場合もあるので注意が必要です。
アオコが発生すると臭くなり、濁ってきます。
水面を覆うので、日光が遮られてしまいます。
最悪の場合、魚が死んでしまいます。
これは良くない水ですので、交換が必要です。
もう一つ注意が必要なのが、底が見えないほどの青水です。
そうなると逆に環境悪くなってしまいます。
あまりにも色が濃い場合は、水を足して薄めてあげましょう。
酷い場合は、容器ごと一度洗ってしまうのも良いかも知れません。
最後に
メダカや金魚を、ベランダや庭で飼育する方法をご紹介いたしましたが、いかがでしたか?
屋内水槽で横から眺めるのも良いですが、泳いでいる様子を上から見るのも可愛らしいですよ。
屋外飼育では、飼育容器の選択と置き場所が最重要となります。
他にも気温や水温の変化、外敵など、気をつけるポイントがいくつかありますが、それさえ注意すれば簡単に出来ます。
うまくいけば、卵を産んで繁殖する様子も観察出来ますよ。
スイレンなどの水草を植えれば、ちょっとしたビオトープを楽しむ事も出来ます。
直射日光は水温上昇に繋がりますが、かといって過保護にし過ぎてもいけません。
屋外でメダカや金魚を飼育したくなった時には、是非今回のお話を参考にしてみてくださいね。