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盆栽の樹形を整えてみたい!盆栽の基本樹形や忌形について。

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おじいちゃんの趣味というイメージだった盆栽ですが、最近では若い人達も楽しむようになってきました。

うちの近所のホームセンターにもミニ盆栽コーナーが設置されていて、いろんな樹が小さな鉢に植えられています。

あまりにも可愛らしくて、私も一鉢お迎えしてしまいました。

小さな鉢ですので場所も取りませんし、手軽に盆栽を楽しめるので人気があるようです。

購入した鉢を見ると、小さいながらもちゃんと針金で形が整えられていました。

盆栽と言えば、やっぱり樹形ですよね。

良い形とは、一体どんな形なのでしょうか?

ここでは初心者さんも分かりやすいように、基本の樹形についてまとめてみました。

目次

盆栽らしい樹形って、どんな形なの?

基本の樹形を紹介する前に、盆栽らしい樹形についてお話をしておきますね。

「絶対こうしなければいけない」というルールはないのですが、基本的な考え方を知っておくと色々とアレンジが出来るようになりますよ。

次のような事を頭に入れながら、樹形の構想を練ると良いでしょう。

  • 上に行くに従い、幹が細くなっていく
  • 上に行くに従い、枝の間隔を狭くする
  • 左右非対称にする
  • 下の方が、幹のゆすりが大きい
  • 幹が曲がっている部分は、枝は外側に出る
  • 枝は、左右交互に出るようにする

樹形を思い描く時には、自然の中にある樹をイメージしてみましょう。

太陽の位置や風の動きなど、想像してみます。

躍動感のある盆栽を作るのは難しいことですが、そういった事を意識しながら作るというだけでも随分違ってくるはずです。

たった一本の樹で、どこまで自然を表現出来るかというのが、盆栽の面白い所であり難しさでもあります。

基本の7つの樹形について

それでは具体的に、どのような樹形があるのか紹介していきますね。

樹形を作る上で大切なのが、不自然にしないという事です。

針金を使って矯正したりする時でも、自然な形を作る事を考えます。

どんな形がより自然に見えるかは、その樹ごとに違っています。

そのため先ほども書きましたが、絶対こうしなければいけないというルールはありません。

これから紹介する基本の樹形は、形を作る時の目安にすると良いでしょう。

この他にも色々な樹形があるので、徐々に覚えていくと良いでしょう。

直幹

盆栽の最も基本となる樹形で、幹が真っ直ぐに伸びている状態を言います。

大地に堂々と根を張る姿を表現するもので、根元の土は盛り上げないようにするのが好まれます。

広めの鉢を使う事で、より堂々とした感じが出るでしょう。

幹は先に向かって細くなるようにします。

模様木

根元から最初の枝の部分までが湾曲している形です。

まるで模様を描くようなので、模様木と呼ばれています。

自然に生えている樹も、模様木になっていることが多いですね。

枝に曲がりがある事が好まれ、曲がる方向によって右勝手や左勝手と呼ばれています。

幹が曲がっている部分の外側だけに枝をつけるようにします。

上に行くにつれて前傾させると迫力が出てきます。

針金を使って曲げるのですが、不自然に曲げ過ぎないように気を付けます。

斜幹

幹が倒れそうになっている樹形です。

傾いている方向は、右でも左でも構いません。

強い風を感じる、躍動感ある樹形です。

懸崖

断崖絶壁の樹を表現する樹形です。

梢が鉢より下に垂れ下がるように仕立てます。

梢が鉢の縁よりも上の場合は「半懸崖」と呼んでいます。

鉢底まで垂れ下がっているものは、「大懸崖」と呼ばれます。

力強さを感じる魅力ある樹形ですが、バランスが難しいです。

文人木

幹が緩やかにカーブし、枝は少なめで少し寂しい印象の樹形です。

樹高が高い樹で古木を表現します。

双幹

1本の幹に2本の幹が生えている樹形で、共生する様子を表現しています。

蟠幹

幻の樹形とも言われる樹形です。

人の手で作るのは難しく、元々の素質があってこそ出来る樹形だからです。

太くて曲がってねじれた株元が、厳しい自然界を表現しています。

生命力を感じる事が出来る樹形です。

忌み形も覚えよう

忌み形というのは、盆栽では好まれない樹形の事です。

色々な種類があるのですが、初心者さんはとりあえず次の7つを覚えておきましょう。

偶数幹

盆栽で偶数は好まれず、昔から幹の数は奇数で仕立てるのが基本です。

悪い幹曲がり

初心者さんは、盆栽というと曲がりくねった幹をイメージする事が多いと思います。

そのため仕立てる時に、不自然に幹を曲げていってしまったりします。

悪い幹曲がりには、弓曲がり、ミミズ曲がり、腰曲がり、くの字曲がり、鍋づる曲がりなどがあり、見苦しい曲がり方とされています。

棒幹

不自然に曲がりくねるのは良くないですが、真っ直ぐ過ぎる幹もまた、忌み形とされています。

ただの棒のような幹で、動きを感じない樹形で好まれません。

蛙股

幹の分岐点がU字型になっていて、下品な樹形とされています。

V字の場合は良いとされています。

V字にするのが難しかったら、針金などでL字型に整えると良いでしょう。

蛸づくり

針金で形を作る時に、やたらと曲げてしまってタコの足みたいになった樹形です。

不自然なので嫌われています。

芯止まり

樹木の芯が折れたり枯れた樹形です。

幹のぶつ切り

幹のてっぺんが、ぶつ切りされている樹形です。

縁日などで売られていることが多いようです。

葉が茂っている時は気付かないのですが、落葉した時にぶつ切りの幹が見えてしまいます。

ぶつ切りされてしまったものは、盆栽として仕立てるのは難しいです。

最後に

盆栽の樹形について、初心者さんが覚えておくと良いものをまとめてみました。

盆栽の枝は、曲がりくねっていれば良いというものではありません。

美しく自然な樹形にするためのポイントが、色々とあります。

今回紹介したもの以外にも樹形は存在しますが、まずは不自然にしないことを心がけましょう。

初心者のうちは、針金を使ってあちこち整えたくなりますが、曲げ過ぎて蛸づくりや悪い幹曲がりにならないように気を付けましょう。

購入した時に忌み形だとしても、それを自分の手で仕立て直す楽しみがあります。

逆に完成されている盆栽では、ただ鑑賞するだけで仕立てる楽しみが少ないでしょう。

この辺りは考え方によって違うと思いますが、私は多少忌み形な盆栽も愛嬌があって好きです。

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