爽やかな酸味が魅力のレモンは、料理やお菓子作り、ドリンク類など、様々な場面で活躍する食材ですね。
栄養があり見た目も可愛らしいレモンは、庭木としても人気があります。
苗木から育てるのが一般的ですが、実は種からも簡単に育てられるんですよ。
今回はレモンの育て方のポイントや、種からの育て方についてまとめてみました。
レモンの代表的な品種について
ミカン科カンキツ属に分類されるレモンには、たくさんの品種が存在しています。
その中でも特によく栽培されている品種が、リスボンとユーレカ、ビラフランカです。
代表的な品種とその特徴は、次の通りです。
リスボン
日本でよく栽培されている品種で、最もメジャーなレモンです。
寒さに強いので、関東より西なら屋外での越冬が出来ます。
育てやすさが魅力の品種で、収穫量も多いです。
ビラフランカ
シチリア原産で、日本でもよく栽培されています。
果実は卵のような形をしていて、比較的耐寒性が強いです。
トゲが少なめです。
ユーレカ
トゲが少なめの品種で、柔らかくてジューシーなのが特徴です。
耐寒性が若干弱めなので、日本での栽培にはビニールハウスが使われています。
ジャンボレモン
普通のレモンの4倍くらいある、とても大きなレモンです。
自家結実性で、植え付けてから1~2年で収穫出来ます。
花の香りも良いです。
サイパンレモン
リスボンレモンよりも大きめの果実で、形は丸くマイルドな味わいです。
耐寒性が低めなので、暖地じゃないと越冬は難しいです。
レモンの栽培環境
レモンが好む環境は、乾燥していて暖かい場所です。
基本的に耐寒性は低いので、冬の寒さに注意が必要です。
寒冷地では、冬は室内で管理すると良いでしょう。
鉢植えの方が管理しやすいですが、それほど寒くなくて雨が少ない地域なら地植えでも大丈夫です。
ただ、地植えにするととても大きく成長するので、場所をよく考えましょう。
鉢植えの場合は、7号以上の大きさの鉢を使いましょう。
日当りが良くて、風が吹きつけない場所に置きます。
どんな土を使えばいいの?
レモンは水はけの良い土を好みます。
鉢植えでも地植えでも、市販の果実用培養土で大丈夫です。
自分でブレンドするなら、赤玉土と腐葉土、川砂を混ぜると良いでしょう。
肥料は、12~1月に有機質配合肥料を元肥として与えます。
1株につき1kgくらいです。
苗木の植え付け方
レモンは3~5月が苗の植え付け時期となりますが、植え付けてすぐには収穫できません。
レモンは収穫までに数年かかるものです。
もっと早く収穫したい場合は、3年以上経過した大苗を植えてみましょう。
植え付けのポイントを、鉢植えと地植えに分けて説明しますね。
鉢に植える場合
1.7号以上の鉢にネットを敷き、鉢底石と土を入れる。
2.植え付ける穴は1鉢に1つ。50cmの深さの穴を掘る。
3.苗に付いている土を軽く落としたら、苗の側面にスコップで縦の筋を入れる。
4.穴に苗を植えて土をかぶせ、苗の外側にぐるりと溝を作る。
5.溝に水を入れた後、土を株元に寄せて完成。
地面に植える場合
レモンはとても大きく生長するので、苗木同士の間隔を5~6m離しましょう。
私の実家でもレモンを地植えにしていますが、2階の窓から手が届くくらいまで大きくなりました。
あまり大きくしたくない場合は、剪定をして調整しましょう。
水の与え方について
レモンは水切れすると次の年に実が付きにくくなってしまうので、特に夏は注意が必要です。
夏は乾燥が厳しい季節であり、実が大きくなる時期でもあります。
しっかりと水やりをしましょう。
鉢植えの場合は、土が乾いたらたっぷりと与えます。
鉢底から水が出て来るまで、しっかり水やりをしてください。
地植えなら特に意識して水やりをする必要は無いですが、夏に雨が降らない日が続いたら水やりをしておきましょう。
植え替えのタイミングって、いつ?
鉢植えで栽培している場合は、定期的に植え替えをする必要があります。
放っておくと鉢の中が根っこでいっぱいになり、根詰まりを起こしてしまうからです。
2年に1度、3~5月に一回り大きな鉢に植え替えをしましょう。
その時には、緩効性肥料を施しておきましょう。
実の収穫時期はいつ?
レモンは12月頃から実が黄色くなり始めますが、青い実でも収穫可能です。
大体9~5月に収穫が出来ます。
収穫の時は、ヘタの上をハサミでカットします。
トゲがあるので、軍手をつけて作業しましょう。
青い内に収穫した場合は、涼しい場所に置いて追熟させましょう。
種から発芽させるには、どうしたら良いの?
レモンを種から育てることも出来ます。
スーパーで買って来たレモンから種を取り出し、次の手順を踏めば簡単に発芽します。
私は発芽するまでの間にうっかり乾燥させてしまいましたが、それでもちゃんと発芽しました。
なるべく大きくふっくらした種を選びましょう。
まず、取り出した種のヌルヌルを取り除きます。
水で洗っても良いですし、滑って難しかったら舐め取っても良いでしょう。
その種を濡らしたキッチンペーパーの上に並べたら、キッチンペーパーを折り返して種の上に軽く被せます。
キッチンペーパーは小皿やタッパーに乗せて、常に湿った状態にしておきましょう。
大体1週間くらいで発根しますが、2~3週間かかる場合もあります。
芽が出て8cmくらいになったら土に植えましょう。
私はキッチンペーパーに並べる時に、種の外側の硬い殻を向いておきました。
この殻は一見硬そうですが、簡単に手で剥けます。
ちなみに、種をいきなり土に埋めてもOKです。
その場合は種の尖った方を下に向けて、1.5cmくらいの深さに埋めましょう。
芽が出たら、温かい日なたで管理します。
最後に
レモンの育て方について、栽培のポイントや種から発芽させる方法をまとめました。
レモンにもたくさんの品種がありますが、日本でよく栽培されているリスボンという品種が育てやすくておすすめです。
他にも育てやすい品種をいくつか紹介したので、参考にしてみてくださいね。
レモンは水切れさせると実が付きにくくなりますが、土がいつもビチョビチョの状態を嫌います。
土が乾いてから、たっぷりと水やりをするようにしましょう。
見た目も可愛くて収穫も楽しめるレモンを、是非育ててみてくださいね。
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