ヤモリと聞くと、夏の夜に窓ガラスにへばりついている姿を思い浮かべます。
そのシルエットは何とも可愛らしく、見かけるとテンションが上がる人も少なくないのでは?
ヤモリはとても身近な爬虫類で、漢字では「家守」と書きます。
日本では縁起の良い生き物とされていて、実際に害虫を食べてくれる益虫でもあります。
実はここ数年で、ヤモリをペットにする人が増えているようです。
ヤモリにもたくさんの種類があり、それぞれ飼育難易度が異なっています。
初心者さんでしたら、飼い易いと言われている種類を選ぶことをおすすめします。
それでは、初心者さんにおすすめ出来る、飼い易いヤモリを紹介していきます。
ヤモリの特徴について
有鱗目ヤモリ属ヤモリ科に分類される、爬虫類です。
ヤモリは家にいる害虫を食べてくれることから、漢字で「家守」と書き縁起の良い生き物とされています。
そんなヤモリの体の特徴は、足の裏にあるたくさんの毛です。
これは趾下薄板(しかはくばん)というもので、これによってヤモリは自由自在に壁を歩けるのです。
窓ガラスにへばりついていられるのも、この特殊な足のお陰です。
夜行性で、小さな昆虫を食べて暮らしています。
飼育下でも、昼間は殆ど隠れ家に入って過ごします。
そして飼い主さんが寝てしまった後に、行動し始めます。
臆病な性格なので、手で触られるのを嫌がる子が多いです。
ただ種類によっては、人間によく慣れてくれるので、初心者さんはそういった種類を選ぶと良いでしょう。
野生のヤモリでも、手を出すと乗って来る子もいるので個体差があるようです。
ヒョウモントカゲモドキ
体長20~25cm、寿命15年くらい、値段5000~15000円。
中近東の辺りに生息していて、レオパードゲッコー(略してレオパ)とも呼ばれています。
飼育難易度は低めで、初心者さんからベテランさんまで、幅広く人気のヤモリです。
レオパは穏やかな性格をしていて、人間によく慣れます。
そのため、ハンドリングを楽しみたい人におすすめです。
美しい体色も魅力で、カラーバリエーションが豊富なのも人気の秘密でしょう。
なんとも愛くるしい瞳が、まるで漫画のキャラクターのようで、女性にも大人気です。
ケージで飼育出来るサイズなので、初めてのヤモリにおすすめです。
クレステッドゲッコー
体長15~20cm、寿命15年くらい、値段15000~3000円。
ニューカレドニアに生息しているヤモリで、樹上で生活するタイプです。
大きな頭に短い手足が、とても可愛らしい雰囲気を出しています。
頭にあるトゲトゲは、ウロコが変化したものです。
活発に動く種類ではないので、ヤモリの動きを楽しみたい人にはおすすめ出来ません。
昆虫を食べるのですが、人工餌にもよく慣れてくれます。
上手くいけば、虫を与えなくても済むようになります。
トッケイヤモリ
体長30~35cm、寿命5年、値段2~5千円。
中国と東南アジアに分布しているヤモリで、繁殖期になると「トッケイ!」という鳴き声を出します。
オスは結構大声で鳴くため、飼育する場合は近所迷惑に鳴らないように気を配りましょう。
黒っぽい体にオレンジ色の斑点があり、口の中が真っ黒なのが特徴です。
体のサイズが結構大きめなので、大型のケージを用意しましょう。
キツめの性格をしているので、ハンドリングを楽しみたい人には向いていないかも知れません。
ガ―ゴイルゲッコー
体長20~25cm、寿命10年、値段2~2.5万円。
ニューカレドニアに生息しているヤモリで、とても美しい模様をしているのが特徴です。
いくつもの色が混ざり合い、幾何学的な模様を作りだしています。
長く飼育している内に、だんだん体色が美しくなっていく事が多いようです。
この体色、気分や体調によって変わったりするので、変化を楽しむことも出来ます。
大人しい性格をしているのでハンドリングが可能です。
ビックリするとジャンプをするので、ハンドリング中に落とさないように気を付けてください。
大人になると人工餌を食べるようになるので、昆虫を与えるのは赤ちゃんの時だけです。
ニシアフリカトカゲモドキ
体長20~25cm、寿命10年くらい、値段1~5万円。
アフリカ大陸に広く分布しているヤモリで、なんとなくレオパードゲッコーに似たようなシルエットです。
ですが、いまいち人気が出ないのは、レオパと違って人工餌に慣れにくいからかも知れません。
特に女性ですと、生きた虫を与え続けることに抵抗がある人が多いようです。
飼育する際には、多湿をキープしなくてはいけないので、少し管理が大変かも知れません。
ソメワケササクレヤモリ
体長15cm、寿命10年くらい、値段5000円。
マダガスカル島に生息しているヤモリで、丈夫で育てやすい種類です。
簡単に繁殖させることが出来るので、手頃な値段で販売されています。
ただ、生餌しか食べないので、虫が苦手な人には難しいでしょう。
ジャイアントゲッコー
体長35~40cm、寿命30年、値段8~10万円。
ニューカレドニアに生息しているヤモリで、とても大きく成長します。
その名の通り世界一大きなヤモリで、ジャイゲコとも呼ばれています。
人工餌に慣れたり、果物なども食べてくれるようになるため、飼育難易度は普通です。
ただ、体が大きいので大型の容器が必要となります。
ニホンヤモリ
体長10~15cm、寿命10~15年、値段500~1000円。
日本や朝鮮半島、中国に生息している、日本人にはお馴染みのヤモリです。
夜になると行動を始め、よく民家の窓ガラスにくっついていますよね。
体は灰色をしていて、コンクリートや岩に擬態します。
クモやガなど、小さな虫を食べて生きています。
とても身近な生き物ですが、生餌しか食べないので虫が苦手な人には向いていないでしょう。
最後に
初心者さんにもおすすめの、飼い易くて人気のヤモリを紹介しましたがいかがでしたか?
日本でお馴染みのニホンヤモリの他にも、とてもたくさんの種類があります。
一番人気があるのはレオパードゲッコーで、美しい体色や可愛らしい瞳が魅力的です。
他の種類のヤモリも人気があるものばかりですが、生餌しか食べなかったり寿命が長かったり、体が大きくなったりと、様々な特徴があります。
「こんなはずじゃなかった」とならないために、自分が最後までお世話出来るかどうか、よく考えてからお迎えするようにしましょう。
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