毒を持つ植物って、身近にも結構たくさんあるんです。
道端を歩いていても見かけますし、園芸店でも普通に売られていたりします。
身近にたくさん存在している有毒植物の中には、死に至る恐ろしいものもあります。
スイセンやチョウセンアサガオの種での中毒報告は、ニュースでも話題になったりしますよね。
どんな植物に毒があるのか、今回はガーデニングに使われる植物の中から紹介いたします。
知っていれば身を守る事が出来るので、是非目を通してみてくださいね。
有毒植物は、植える場所に気を付けよう
有毒植物は園芸店で簡単に入手出来るので、毒があると気付かずに植えてしまっている人も多いと思います。
購入した植物に毒があるかどうか、一応調べておくと安心ですね。
そして毒がある場合は、小さなお子さんやペットが口にしないように、植える場所を選びましょう。
植物が毒を持っているのは珍しいことではなく、むしろ種類が多過ぎてここでは紹介しきれません。
よく知らない植物を口にすることの無いように、お子さんやペットに十分気を配ってあげましょう。
ガーデニングで使われる、有毒植物の紹介
それでは、庭によく植えられている有毒植物を、次々と紹介していきます。
扱う時には手袋をするなど、対策をしておくと安心です。
ニチニチソウ、ツルニチニチソウ
キョウチクトウ科ニチニチソウ属。
丈夫で簡単に育てられ、可愛らしい花がたくさん咲くことから大人気の植物です。
品種改良が進み、花色もたくさんあるので私もよく育てています。
園芸品種ですが、有毒植物で有名なキョウチクトウの仲間だけあって、こちらも毒が含まれているので要注意です。
10種類以上ものアルカロイドが含まれていて、まとめてビンカアルカロイドと呼ばれています。
ニチニチソウは、全草に毒があります。
毒と言っても使い方次第では薬にもなり、抗がん剤として使われている成分もあります。
ですが素人がむやみに口にするのは危険なので、絶対にやめてくださいね。
スズラン
キジカクシ科スズラン属。
幅の広い緑の葉の間で、純白の花を鈴のように咲かせる可憐な植物です。
日本原産のスズランと、それより若干大きな花のドイツスズランがあります。
私も大好きな花で、育てやすいドイツスズランの方を栽培しています。
とても可愛らしい花からは想像も出来ませが、日本原産もドイツスズランも、全草に毒が含まれていて危険な植物なんです。
根や花の毒は特に強くて、頭痛やめまい、嘔吐、血圧低下、最悪の間場合は心臓麻痺に至ります。
致死量は体重1kgにつき0.3mgで、その毒性はなんと青酸カリの15倍!
体内に入ってから、1時間以内に症状が出ます。
ギョウジャニンニクと間違えて食べてしまったり、花瓶の水を飲んでしまったりするなどの中毒報告がされています。
花粉にも毒があるので、食卓には飾らないようにしましょう。
スイートピー
マメ科レンリソウ属。
見た目が可愛らしいですし、甘くて良い香りがするのでガーデニングで大人気の花です。
花束や結婚式のブーケにも使われたりしますね。
日本では4種類が自生していますが、世界では100種くらい存在しているそうです。
マメ科と聞くと、食べられると思ってしまいませんか?
でもエンドウやインゲンは「エンドウ属」で、スイートピーはレンリソウ属。
違う仲間なんです。
レンリソウ属は、サヤと種に毒があるので絶対に食べてはいけません。
神経毒で、麻痺症状も見られます。
でも豆を食べなければ大丈夫なので、花瓶に飾っても全然問題はありませんよ。
クリスマスローズ
キンポウゲ科ヘレボルス属。
うつむき加減で控えめな印象の花を咲かせる、クリスマスローズ。
我が家の庭にも、15年以上の株が植わっています。
昔は地味な花色が多かったですが、最近は華やかな雰囲気の色も増えましたね。
優しい雰囲気の植物ですが、全草に毒を持っています。
特に根っこが危険で、サポニン、ヘレブリン、プロトアネモニンなどの有毒成分が含まれています。
強力な毒ではないものの、皮膚に付くと炎症を起こしたり、食べれば目眩や吐き気が起こります。
お手入れをする時には、念のために手袋をすると良いでしょう。
スイセン
ヒガンバナ科スイセン属。
きっと多くの人が、スイセンに毒があることをご存知だと思います。
それだけ中毒報告が多い植物だということです。
葉がニラに似ているので、ニラと間違えて食べてしまうケースが多いようです。
全草に毒が含まれていて、特に鱗茎部分に多いです。
食中毒や皮膚炎といった症状があり、初期症状で強い嘔吐が特徴的です。
大抵初期症状の時点で吐き出してしまうので、死に至る報告は少ないようです。
ニラは、葉っぱを切ると特有のニオイがあります。
スイセンにはニオイがありません。
シクラメン
サクラソウ科シクラメン属。
冬のガーデニングでは、定番の花ですよね。
屋外でも室内でも栽培出来て、育て方も簡単なので人気緒植物です。
こちらは、根や茎に毒があります。
食べると下痢や嘔吐、痙攣、胃腸炎を起こします。
汁が付くと、皮膚に炎症が起こります。
ペットがいる家庭では、シクラメンのある部屋には入れないようにしておくと良いでしょう。
アジサイ
アジサイ科アジサイ属。
梅雨を代表する花で、鉢植えや庭木として昔から愛されて来ました。
今ではたくさんの品種が存在していて、日本各地にアジサイの名所も多いですよね。
日本人になじみの深いアジサイにも、実は毒があります。
厚生労働省の調査では、毒性がはっきりとされていないのですが、中毒報告がいくつもされています。
花や葉、茎、蕾を口にすると症状が出る可能性があるので、紫陽花を食べるのは止めましょう。
逆に言えば、食べなければ大丈夫です。
症状としては、嘔吐や下痢、痙攣、麻痺などです。
ペットが食べても同じような症状が出るので、気を付けてください。
口に入っていたらすぐ取り出し、飲んでしまったら動物病院へ行きましょう。
ちなみに、甘茶での中毒も報告されています。
アジサイと近い種なので、何か関係があるのかも知れません。
甘茶は、もし飲むとしたら薄めのものを飲むようにするといいかも知れませんね。
イソトマ
キキョウ科イソトマ属。
細い花弁をパッと開かせ、まるで星のような可愛らしい花をたくさん咲かせます。
花色は紫や青、ピンク、白などで、色々な品種が存在しています。
横に広がるように成長していくので、花壇の縁取りにも使えます。
イソトマの花言葉はいくつかありますが、その中の人に「猛毒」という言葉があります。
イソトマにはアルカロイド系の毒があり、葉や茎を切ると白い乳液が出て来ます。
これが皮膚に付くとかぶれたり、目に入れば失明の危険もあります。
お手入れした後は、手を洗うようにしましょう。
最後に
ガーデニングでお馴染みの花の中から、毒を含んでいる植物を紹介しました。
どれもガーデニングでは定番の植物ではないでしょうか?
実際私も、紹介した植物を全部育てています。
口にしなければ大丈夫なものから、花粉に至るまで毒が含まれているものもあります。
販売店では、毒について表記がされていない場合が多いです。
購入した植物に毒があるかどうか、自分で確認しておくと安心ですね。
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