大河ドラマ「おんな城主 直虎」第39回「虎松の野望」を観ました。
徳川と武田の戦いから2年が過ぎました。龍潭寺では直親の十三回忌が行われ、久しぶりに虎松ら、松下家の者たちが訪れました。
今回のサブタイトルは「虎松の野望」です。元ネタは戦国時代を舞台としたシミュレーションゲーム「信長の野望」。1983年に第1作がパソコンゲームとして発売、その後家庭用ゲーム機に移植され、今もなお新作が出続ける人気ゲームです。「おんな城主 直虎」と「信長の野望」の関係ですが、音楽を担当されている菅野よう子さんの作曲家デビューが1985年の光栄(現コーエーテクモゲームス)の「三國志」で、その後に「信長の野望」シリーズもご担当されたということのようです。ちなみに、連続テレビ小説「ごちそうさん」の音楽も担当されていました。
前回の第38回「井伊を共に去りぬ」を見逃した方は、是非こちらをどうぞ。
それでは、第39回「虎松の野望」のあらすじと感想です。
新しい世代
直親の十三回忌が行われ、龍潭寺には松下家の面々が訪れました。15歳になった虎松(菅田将暉さん)、奥村六左衛門(田中美央さん)、しの(貫地谷しほりさん)、なつ(山口紗弥加さん)、なつの息子・亥之助(井之脇海さん)です。
虎松は徳川に仕えたいと考えていて、まだ元服せずにいるのは、仕官した後に然るべきお方に烏帽子親になってもらう計画だそう。
中野直之(矢本悠馬さん)の弟、直久(冨田佳輔さん)も立派な青年に成長し、虎松、亥之助、直久の新しい世代の時代がきたと感じますね。
3人は直久の案内で、井伊谷の村々を回ります。綿を育て、寺子屋で学び、病気となれば薬がもらえるという豊かな村になっていました。
「近藤殿というのは、優れたお方であるのだな」と感心する虎松に、直久は「真のところ、事を進めていたのは、おとわ様なのです」と話してくれました。すると虎松は鬼のような形相で「あきらめろと言うたくせに…」とつぶやきます。虎松は才気がある上に気が短く、感情が高ぶると、度々このような鬼の形相が出るようです。
寺に戻ってきた虎松は、おとわ(柴咲コウさん)を強い口調で「殿!」と呼び、「あれ程のことをなさり、殿は真に井伊を再びとは思うておられませんのか」と聞きますが、おとわは「思うてはおらぬ」と、あっさりと答えました。
虎松の作戦
虎松は南渓和尚(小林薫さん)に「素晴らしく豊かな里でございました。故に、やはり虎松は、何が何でも頂戴しとうなりました!」と言います。そして1通の書状を届けるよう、和尚に頼みます。
龍潭寺の井戸端で、井伊の再興は松下への恩を仇で返すことだ、やめるように六左に諭されます。しかし虎松は、先祖や父である直親、小野政次は、犬死でよいのかと反論。「八方丸く収めてみせる故、俺を信じてくれ」と言いながら六左の汗を拭う様は、いつかの政次のようです。(第16回のシーンです)
徳川家は領地の拡大に伴い、岡崎城は嫡男・信康(平埜生成さん)、浜松城は家康(阿部サダヲさん)が、それぞれ治めていました。南渓和尚は、虎松の書状を岡崎城に住む瀬名(菜々緒さん)に届けます。
書状は、井伊の家名を復活させたいが、自分からでは松下にはばかられるので、家康から井伊家を名乗るように命令して欲しいという内容です。これが虎松の作戦でした。
井伊万千代・誕生
お目見えの日が決まりました。家康はギリギリまで悩み、鷹匠に相談します。すると「やりかえしてはいかがでしょう」と、本人に選ばせるという意地悪なやり方をすることに。
いよいよ家康の御前に呼び出された虎松と亥之助。家康は「そなたは井伊の遺児であるそうじゃな。そしてそれなるは、小野の遺児。この者は心の内では、井伊として仕えたいと思うておると思うのじゃが、どうじゃ」と話しかけます。虎松は「はい。心の奥底ではずっと、井伊の家名を再び立てることを願っておりました」と答えますが、松下常慶(和田正人さん)や酒井忠次(みのすけさん)は反対します。家康は強引に「虎松、今日よりは万千代と名乗るがよい。亥之助は満福と。」と名を与え、井伊を名乗ることを認めました。
松下家にこのことが知らされると、主人である松下源太郎(古舘寛治さん)はショックを受けたのか、倒れてしまいます。
試される虎松
虎松が下がった後「これでは松下に対して示しがつきませぬぞ」と酒井忠次に責められると、家康は「ではかようにすれば、再び松下にと言い出すかもしれんぞ」と耳打ちをします。
翌日、一同の前で改めて挨拶をする虎松。しかし小姓ではなく、草履番として仕えるように言われました。松下なら小姓として召し抱えるが、今川の国衆だった井伊ならば草履番だということでした。家康は「どうする?」と訪ねますが、虎松は「かくなる上は、日ノ本一の草履番を目指す所存にございます!」と、井伊家として仕えることを選びました。
草履番に与えられたのは隙間風の吹く粗末な小屋でした。「やられた…なんじゃあの腐れ子狸が!いつか必ず殺す!!」と叫んで暴れる虎松を押さえ込む亥之助。「寝首を掻くなら、寝所にございますな」「そのためにはまず、日ノ本一の草履番となり、小姓に上げてもらわねばなりませぬな!」と諭します。虎松はハッとし、暴れるのをやめます。
次回、第四十回「天正の草履番」です。
虎松はどうやって草履番から小姓へ這い上がるのでしょうか、活躍が楽しみです。
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