夏に着る浴衣には、暑い時期を快適に過ごすための、日本人の知恵が生かされています。
古典的な浴衣は白地と紺地が多く、白地は昼用で、日中を涼しく過ごすため、紺地は、染め物に使う藍を虫が嫌がるので、夕方や夜に着ると良いとされています。
最近は、浴衣の柄や素材も種類が豊富になったので、夏祭りや花火大会など、浴衣姿の方を多く見かけるようになりました。
着付けが簡単で、手頃なお値段なので、若い世代の方や外国の方には、特に人気のようです。
浴衣を素敵に着こなして、夏を快適に楽しく過ごしましょう。
浴衣の着付けに必要なもの、着付けのポイント
浴衣を着るためには、
- ゆかた
- 帯
- 腰ひも2本
- ゆかた用下着
- 下駄
を準備しましょう。
着付けで気をつけたいポイントは、えりの位置です。
えりは、のど元が隠れるくらいで合わせて、キリッと着ましょう。胸元が開いていると、だらしなく見えてしまいます。えり元が乱れてしまったら、後ろのおはしょりを引き、左の身八つ口から下前のえりを左手で引っぱります。上前のえりを、おはしょりから引っぱれば良いでしょう。
また、すその長さと後姿にも注意しましょう。
すそが長すぎたり、短すぎたり、広がってAラインになっているのは避けましょう。
すそが下がってしまったら、下前を引き上げ、腰ひもにはさみましょう。上前も引き上げ、おはしょりを整えます。
背縫いの位置が中心になっているか、後ろ姿も鏡を使ってチェックしましょう。着付け後すぐは、帯が苦しいかもしれません。そんなときは、帯の内側に指を入れ、左右に引くように動かしましょう。着ていて帯がゆるんでしまったら、ハンカチなどを折って、浴衣と帯の間の、背中側にはさみましょう。
浴衣を着付けたら、必ず全身のシルエットをチェックしましょう。
浴衣に似合う髪型は?簡単にできる長持ちの方法は?
浴衣ヘアは、アップスタイルが定番でしょう。
しかし、時間が経つと崩れてしまい、だらしない感じになってしまいます。髪型ばかりを気にしていたら、せっかくの楽しい時間が台無しです。
長持ちさせるためには、ワックスとヘアスプレーを上手に使いましょう。
まず、ワックスを髪全体に薄くなじませて、まとまりやすくしましょう。
乱れやすい襟足や表面は少し多めにつけて、毛がパラパラ出ないようにします。
ワックスをつけることで、ピンやゴムも固定しやすくなります。
また、ソフトに固まるヘアスプレーもおすすめです。
自然な柔らかいカールや、毛束を出すのに最適なので、巻いた後や仕上げ、逆毛を立てる場合に使うと、固まりすぎず柔らかく仕上がるでしょう。
ハードスプレーだと、固い印象になってしまったり、後から手直しが難しくなってしまったりするので、注意してください。
仕上げに、コサージュや髪飾りをつければ、浴衣ヘアの完成です。
浴衣の色や柄に合わせて、コサージュや髪飾りを選んだりと、バリエーションはさまざまです。
いつもと違う浴衣コーディネートで、可愛く華やかに大変身です。
最後に
食べこぼしなどで、浴衣が汚れてしまったときの応急処置です。
タオルの上にシミになってしまった部分をのせます。その上からぬれたタオルで、軽くたたくようにしましょう。
浴衣を着付けて、可愛い髪型にして、素敵な夏の思い出作りを!