食虫植物が虫を捕まえる仕組みは色々あります。
代表的な食虫植物であるハエトリソウは、2枚の葉っぱで挟みこんで捕まえた虫を逃がしませんし、ウツボカズラは落とし穴に落ちた虫を消化してしまいます。
今回ご紹介するのは、葉っぱからネバネバの粘液を出して、そこに虫をくっつける方法をとっているドロセラという仲間です。
ドロセラの仲間は、可愛らしい花を咲かせるものが多く、たくさんのファンがいるんですよ。
それでは、ドロセラという食虫植物について、お話をしていきます。
ドロセラの仲間の特徴
学名ではドロセラ(Drosera)、和名ではモウセンゴケと呼ばれています。
ウツボカズラ目モウセンゴケ科に分類されている食虫植物で、湿地に生息しています。
そのほとんどが、多年草です。
大きな特徴は、さじ状の葉っぱの表面や縁にたくさんの繊毛がついており、そこから粘液を出すということです。
ハエなどの小さな虫は、その粘液にくっつくと逃げられません。
湿地の土壌には、あまり栄養分がありません。ですから、生きるための栄養を虫からもらっているのです。
昆虫がくっつくと、葉っぱはクルクルと巻き始めます。そして、小動物を包みこんでしまいます。
その後、消化酵素が分泌されることにより、虫は分解・吸収されます。
日本に自生している種類もある
ドロセラ(モウセンゴケ)は、南極大陸以外の世界中の地域に分布しています。
その種類は170種以上もあるとされ、オーストラリアに特に多く分布しています。
日本に分布する種類もいくつかあるので、それらを挙げてみますね。
- モウセンゴケ
- ナガバノモウセンゴケ
- アカバナナガバノイシモチソウ
- シロバナナガバノイシモチソウ
- イシモチソウ
- コモウセンゴケ
- トウカイモウセンゴケ
- サジバノモウセンゴケ(モウセンゴケとナガバノモウセンゴケの雑種)
ドロセラの育て方
鉢の置き場
湿地と同じように、栄養の少ない用土に植えましょう。
置く場所は、風通しと日当たりの良い場所が適しています。
寒地性・温帯性であれば、冬の寒さにも強いです。用土が少しくらい凍っても大丈夫です。
水、肥料
湿地のように、常に湿らせておくことが大切!水を溜めたお皿に鉢を置きましょう。
肥料は与えないで良いです。虫も必要ありません。
土
水苔、鹿沼土、赤玉土、ピートモスなど。鉢底の石を敷くと、土が長持ちします。
植え替え
1~2年に一度、植え替えをしましょう。
冬芽の時期や球根になっている時に行いましょう。
増やし方
種、株分け、葉ざしで増やせます。
最後に
食虫植物のドロセラについて、特徴や栽培方法をご紹介しましたが、参考になったでしょうか?
ホームセンターや園芸店に並ぶ、メジャーな食虫植物なので入手は簡単です。
育てやすい種類も多く花も可愛らしいので、初心者におすすめの食虫植物ですよ。
湿地の植物ですので、用土に肥料分は必要ありません。虫を与えなくても大丈夫です。
ただ、水だけはしっかりあげてくださいね。
ドロセラのキラキラ光る粘液は、逆光で見るととてもきれいですよ。
是非挑戦してみてくださいね。