これからの暑い季節一番心配なのが、食べ物による食中毒です。
子どもの幼稚園や学校へお弁当を持たせるときは、特に心配になります。
そこで、今回は食中毒の対処と予防について、お伝えします。
食中毒の原因別の特徴
食中毒の主な原因は細菌とウイルスによるものです。
最近では寄生虫による食中毒も流行しています。
細菌の特徴
温度・湿度などの条件が揃うと、食材・食品の中で増殖します。
湿気を好むため、高温・多湿の梅雨の時期は、特に注意が必要です。
食中毒全体の約70%〜90%は、細菌による食中毒が原因だとされています。
ウイルスの特徴
ウイルス性食中毒の原因のほとんどは、ノロウイルスによるものです。
カキなどの二枚貝から、感染します。
食品中では、増えません。
低温・乾燥した場所を好むため、冬場(11月〜3月)にも注意が必要です。
感染力が、非常に強いです。
寄生虫(アニサキスの場合)の特徴
アニサキスという寄生虫が、体内に入り込むことで、食中毒の症状があらわれます。
アニサキスは、長さが2cm〜3cm程の白い糸のような寄生虫です。
サバ、カツオ、イカ、サンマなど様々な魚介類に寄生します。
食中毒の原因別の症状
細菌性・ウイルス性の代表的な症状
主に以下の症状があらわれます。
- 腹痛
- 発熱
- 吐き気
- 嘔吐
- 下痢
寄生虫(アニサキスの場合)の代表的な症状
細菌やウイルスと違い、寄生虫(アニサキス)が食中毒の原因になっている場合は、激しい腹痛があるのと、下痢の症状がないのが特徴です。
食中毒の原因別の対処法
細菌性とウイルス性の対処方
食中毒になった場合、体内に入り込んでしまった細菌やウイルスを体外へ排出することと、安静にしながら水分補給を行うことが大切です。
細菌やウイルスによる食中毒は、嘔吐や下痢の症状があらわれるため、脱水症状を起こしやすくなります。
経口補水液やスポーツ飲料などで、水分補給を意識して行いましょう。
嘔吐や下痢の症状が激しく、吐き気止めや下痢止めを服用を考える方も中にはいらっしゃいますが、細菌やウイルスを体外に排出することができなくなるため、症状を長引かせてしまう可能性があります。
症状がひどい場合は、自己判断せず病院へ受診するようにしましょう。
食中毒の症状が軽い場合は自然に完治しますが、原因菌の中には食中毒が原因で死亡するケースも多く注意が必要です。
意識障害や呼吸困難、血便など症状が出た場合は、すぐに医師による診察を受けるようにしましょう。
また、乳幼児や高齢者、妊娠中の方は特に注意が必要です。
ウイルス性の食中毒は感染力が強いため、手洗い・除菌対策を徹底しましょう。
寄生虫(アニサキスの場合)の対処方
内視鏡による処置が、必要です。
寄生虫(アニサキス)による食中毒が疑われる場合はすぐに病院へ受診しましょう。
食中毒の原因別の予防法
細菌性の予防法
つけない
- 手洗いを念入りにする。
- 包丁・まな板・布巾などは常に清潔にする
増やさない
- 食品は素早く調理する。
- なるべく早く食べる。
やっつける
- 調理する際しっかり加熱する。
- 肉や魚などの生物は購入後、すぐに冷蔵・冷凍する。
ウイルス性の予防法
ウイルス性の場合は、食品中では増殖しませんが、細菌と同様、ウイルスをつけない・やっつける必要があります。
ウイルス性の場合は、感染力が非常に強いため、下痢や嘔吐などの症状がある時は、調理をしないでください。
ウイルスは熱に弱いため、加熱調理が予防法として効果的です。
寄生虫(アニサキスの場合)の予防法
調理をする際、魚介類に寄生虫がいないか目視する。
- 内臓は食べない。
- 新鮮な魚を購入し、すぐに内臓を取り除く。
- 加熱、冷凍する。
- 生物を食べない。
最後に
いかがだったでしょうか?
今回は、食中毒の対処と予防についてお伝えしました。
食中毒には、夏だけではなく、1年中注意が必要です。
症状が酷い場合は我慢せず、すぐに病院へ受診することをおすすめします。
食中毒で辛い思いをしないですむように、日頃からの予防を心がけましょう。