散歩中に愛犬が、落ちている糞を食べてしまった事ってありませんか?
自分の愛犬がおかしくなってしまった、と心配になったりしますよね。
でもこの行動、犬には結構ある話みたいですよ。
その原因はまだはっきりと分かっておらず、やめさせる方法も分かっていません。
今回は謎だらけのこの行動について、お話をしていきたいと思います。
糞を食べる動物たち
動物の世界では、糞を食べる行動がよく見られます。
フンコロガシやハエ
自分や幼虫の食料としている。
シロアリ
母アリの糞から、腸内の原生生物を取り入れるため。
ウサギやハムスター
柔らかい糞は、排出してすぐ再摂取する。微生物を取り入れ、セルロースを分解するため。
ゾウやコアラ、パンダなど
消化を助けるバクテリアを取り入れるため。
その他
なんと人間にもあるんですよ!
アラビアの砂漠民族には、バクテリア性赤痢の患者にラクダの糞を食べさせる習慣があります。
口から食べる以外にも、健康な人の便をチューブで入れることで腸内細菌を正常化する治療があります。
犬の食糞の原因は?
今のところ考えらているのは、次の通りです。
- 子犬の場合は、好奇心で食べる
- 母犬の場合は、捕食者に気付かれないためや、衛生状態を考えて子犬の糞を食べる
- 餌に飽きたか、新しい餌が気に入らない
- 食事が足りていない
- 消化器系の異常
- ビタミンBやK、消化酵素が不足している
- 母犬の真似
- 薬やストレスによる一時的な異常行動
- 認知症
考えられることはたくさんありますが、はっきりと分かっていないのが現状です。
カリフォルニア大学の研究チームは、何千匹もの犬を対象に調査をしました。
その結果、2日以上経った糞より新しいものを好んで食べたそうです。
祖先であるオオカミは、仲間がねぐらに糞をししてしまった時に、寄生虫が孵化するのを防ぐために、卵の内に食べていたと考えられています。
このことから、犬にもこのDNAが受け継がれたという説を立てました。
一方ペンシルバニア大学の研究では、栄養豊富な現代の飼い犬の糞には消化されない栄養素が含まれていて、栄養分として摂取しているのではないか、という説を立てました。
どちらも興味深いですが、ハッキリと解明されてはいません。
対策はあるの?
確実な予防法は確立されていません。
防ぐためには、犬が排泄物を食べないように、飼い主が気を付けるしかありません。
ウンチをしたらすぐ片づけたり、散歩の時はリードでコントロールしましょう。
餌が原因の場合は、餌を変えたり元に戻したり、量を調節することで治まるかも知れません。
ストレスや認知症が原因の場合もありますので、気になる場合は獣医師に相談してみましょう。
ちなみに食糞防止剤のようなものは、効果がない上に健康を損なう危険があることが分かっています。
最後に
愛犬の食糞行動についてお話をしましたが、いかがでしたか?
愛犬が糞を食べているのを見たら、飼い主としてはショックですよね。
自分の犬がおかしくなってしまったと、焦るかも知れませんね。
でも、あなたの愛犬だけが食べているわけではないんですよ。
それどころか糞を食べる犬って結構多いようです。
この謎に迫る科学者たちにも、はっきりとした原因が分からないようです。
寄生虫感染の危険もありますので、出来る限り食べさせないように気を付けるしかないようです。
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