カエルは、昔からペットとして人気の両生類です。
子どもの頃に、オタマジャクシから育てた人も多いことでしょう。
最近ではとてもたくさんの種類のカエルが流通していて、ペットとしての人気が益々高まっています。
お店に行くと、奇抜な色をしていたり、形がユニークだったり、個性派ぞろいのカエルが並んでいます。
そんな中で、今回紹介するイエアメガエルは、いかにもカエルらしい姿をしたカエルです。
樹上で生活をするタイプで、飼育が簡単ということもあり初心者さんにも人気ですよ。
それでは、イエアメガエルの特徴や飼育のポイントを紹介していきます。
イエアメガエルって、どんなカエルなの?
イエアメガエルの体長は7~13cmくらいで、大型のカエルです。
ツルンとした皮膚と筋肉質な体が特徴的です。
年齢を重ねるにつれて、皮膚に厚みが増して顔の周りの肉が垂れ下がる感じになります。
その独特な姿が、人気を集めています。
体色は緑や褐色など様々です。
個体差があるので、自分好みの個体を探すのも楽しいですよ。
生息地は、インドネシアやオーストラリア、パプアニューギニアなどの熱帯地域です。
民家でよく見かけることから、家雨蛙という名前が付けられました。
現地の人にとって、とても身近なカエルです。
イエアメガエルが暮らしているのは木の上で、こういったカエルはツリーフロッグと呼ばれています。
水辺から離れて暮らすカエルは乾燥に強いタイプが多く、イエアメガエルもその一つです。
樹上棲のカエルには気難しいタイプもありますが、イエアメガエルは飼育難易度が低いです。
そのため、初めて樹上棲のカエルを飼う人におすすめの種類なんです。
寿命は10~15年で、長生きをするカエルです。
個体差もありますが、飼育環境によっては20年生きることもあるそうです。
体が丈夫なので、適切な温度や湿度を維持してあげられれば、きっと長生きしてくれますよ。
オスは鳴き声が結構大きいので、環境によっては配慮が必要な場合もあります。
ゲコゲコ、ゲッゲッなどの声で鳴きます。
これは求愛行動で、鳴く時期は春~夏の深夜です。
どんな性格をしているの?
イエアメガエルの性格は、とても大人しいです。
動きもゆっくりしています。
人間にも慣れてくれるので、ハンドリングも可能です。
ハンドリングをする際には手袋をして、人間の体温が伝わらないようにしましょう。
カエルにとって人間の手は、とても熱いものなんです。
どれくらいの値段なの?
イエアメガエルの値段は、大きさによっても違っています。
ノーマルタイプのベビーなら2000~3000円くらい、青い瞳をしたブルーアイなら6000~2万円、体色が青っぽいブルーは8000~2万円、美しい斑点模様のスノーフレークは3万円以上です。
ノーマルのオタマジャクシもたまに売られていて、そちらは1000円くらいで買えます。
飼育に必要な道具って、何?
イエアメガエルを飼うと決めたら、お迎えする前に道具を揃えましょう。
飼育容器
樹上棲のカエルなので、高さが必要だと思う人も多いかと思います。
ですがあまり動き回らないカエルですので、30cmくらいの高さがあればOKです。
横幅は45cmくらいが良いでしょう。
蒸れないように、通気性の良いケースを用意してあげてください。
ガラス面を上手に上るので、脱走にはくれぐれも注意しましょう。
フタがしっかりしているタイプがおすすめです。
床材
あまり床の方に行くことはないので、キッチンペーパーなどを敷いておけば大丈夫です。
吸水性のあるものを用意しましょう。
おすすめなのは、腐葉土やマシガラマットの上に水苔を敷く方法です。
バクテリアが増えやすいので、排泄物などの有害物質を分解してくれますよ。
ピンセット、霧吹き
エサを与えるために、先の丸まったピンセットを用意しましょう。
湿度を維持するために霧吹きも必要ですが、若干乾燥気味でも大丈夫です。
高湿度に弱いので、霧吹きのし過ぎによる蒸れには要注意です。
照明
絶対なきゃいけないという物では無いですが、入れている人が多いようです。
昼と夜のめりはりをつけることを目的としていますが、ケース内に植物がある場合は植物の成長にも必要となります。
どんな照明でも良いですが、ケース内の温度上昇には注意しましょう。
水浴び用の容器
イエアメガエルは樹上棲ですが、やはり水は必要です。
フンをする時は水に浸かりますし、皮膚から水を吸収したりもします。
なので、全身がすっぽり入るくらいの容器を用意して水浴びをさせてあげましょう。
水は毎日取り換えて、新鮮な状態にしておいてあげましょう。
水道水のカルキは抜いてくださいね。
枝を用意する
イエアメガエルは樹上で暮らすカエルなので、ケース内には枝を入れてあげましょう。
倒れないように固定も忘れずに。
テラリウムのように、自然環境を再現してあげると喜びますよ。
入れる植物は、丈夫で育てやすいポトスがおすすめです。
飼育のポイント
乾燥に強く丈夫で飼育しやすいカエルですが、飼育する上で気を付けることがいくつかあります。
エサについて
食欲旺盛なので、ピンセットで目の前に持って行けば何でも食べる勢いです。
やはり生餌は食いつきが良いですが、慣れて来れば人工餌も食べるようになりますよ。
生餌は、ペットショップに行けばコオロギやレッドローチが手に入ります。
ミルワームやピンクマウスは、タンパク質が豊富なので肥満になりやすいです。
人工餌への切り替えは、生餌を与えながら徐々に慣らしていく感じですると良いでしょう。
温度と湿度の管理
温湿度計を確認しながら、適した環境を維持しましょう。
適温は25℃前後です。
湿度が下がり過ぎないように気を付ける必要はありますが、それほど神経質にならなくても大丈夫です。
他のカエルなら毎日霧吹きをしますが、このカエルは3日に一度くらいでもOKです。
その代わり、水浴び容器の水は毎日取り替えてあげてくださいね。
最後に
イエアメガエルの特徴や飼育のポイントについて紹介しましたが、いかがでしたか?
樹上で生活するカエルには気難しいタイプが多いのですが、イエアメガエルは飼育難易度が低いです。
また、人工餌に慣らすことも可能なので、エサ代の節約にもなります。
丈夫で飼い易いので、初心者さんにも人気があります。
今回書いたポイントを押さえて適切な環境でお世話をしていれば、きっと長生きをしてくれることでしょう。
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