心臓の病気の一つである、拡張型心筋症。
なってしまったら、進行を遅らせることは出来ますが元には戻せません。
ですから、なるべく早い段階で発見し、治療を開始する必要があります。
今回は、犬の拡張型心筋症の症状と原因、治療法についてお話します。
健康なうちから、こういった知識をつけておくことで早期発見につながります。
是非参考にしてくださいね。
犬の拡張型心筋症って何?どんな症状なの?
心臓の筋肉に異常が起こる病気のことを、心筋症と呼んでいます。
そしてこの心筋症には、3つのタイプがあります。
拡張型・肥大型・拘束型の内、一番多く見られるのが拡張型心筋症です。
初期症状では、元気が無くなったり、食欲が落ちたりといった様子が見られます。
走るのを嫌がったり、遊ぼうとしなくなります。
また、失神する場合もあります。
もし、これらのような症状が見られたら、病院で検査してもらうことをおすすめします。
次の段階として、だんだん咳をするようになってきます。
呼吸困難に陥ることもあります。
心臓の異常によって血液の巡りが悪くなり、胸水や腹水が溜まり始めます。
これらの症状は、犬種によって特徴が見られるようです。
例えば、失神が多いのがボクサー、ドーベルマン。
腹水が溜まりやすいのは、グレートデンです。
拡張型心筋症は、何が原因なの?
犬の心筋症でよく見られるタイプの、拡張型心筋症。
原因は、はっきりと分かっていないようです。
拡張型心筋症では、細長く伸びた心筋のせいで左心房と左心室の壁が薄くなるのが特徴。
こうなると、心臓の収縮が弱まるので血液の循環がスムーズにいきません。
どうしてこのようなことになるのか、原因はタウリン不足だと言われていますが、タウリンをしっかり摂取していても発症することもあるのです。
発症しやすい年齢は、3~7歳。
遺伝も関係しており、大型犬のオスに発症しやすいようです。
どんな治療をするの?
一度心臓の機能が低下すると、それを元通りにするのは困難なことです。
ですから、病気を治すのではなく、それ以上進行しないような治療が施されます。
そのために、強心剤や利尿剤、血管拡張剤などが用いられることでしょう。
それと並行して、家庭ではストレスを与えないように、環境や生活に気を配りましょう。
激しい運動も控える必要があります。
最後に
犬の拡張型心筋症についてお話をしましたが、いかがでしたか?
心筋症は、なってしまったら進行を遅らせることしか出来ません。
ですから、出来るだけ初期の段階で発見することが大切になります。
大型犬が発症しやすいとのことなので、定期的に病院で心臓の検査をしてもらうと良いでしょう。