前回の第13回で、篤姫(北川景子さん)は輿入れしましたが、将軍・家定(又吉直樹さん)のうつけっぷりに、あっけにとられた様子…。
一方、吉之助(鈴木亮平さん)は斉彬(渡辺謙さん)の帰郷に伴い、久々に薩摩に戻りました。親友・大久保正助(瑛太さん)はめでたく結婚。しかし斉彬の元に老中・阿部正弘(藤木直人さん)が急死したという知らせが。斉彬は吉之助に江戸に戻るよう命じます。
その時、大久保正助も連れていきたいと願い出て、熊本までならよいと許しをもらいますが正助は拒否。
しかし妻や父の言葉に思い直した正助は、吉之助と一緒に薩摩を出ることを決意しました。
前回の第13回「変わらない友」を見逃した方は、是非こちらをどうぞ。
それでは、第14回「慶喜の本気」のあらすじと感想です。
正助との別れ
吉之助と正助は熊本に行き、藩の重役らと話して斉彬のすごさを改めて認識します。吉之助は江戸で、正助は薩摩で、それぞれの地で頑張ることを約束して別れたのです。
米国総領事ハリスの強い要請により、将軍との謁見が実現。将軍・家定は御簾に囲まれた御座所に座り、一瞬グラリとよろけます。そしてしっかりとした声で「幾久しく有効を保ちたいと、大統領に申し述べるべし」と発言。いつものうつけぶりはどこへと思いきや、壊れた機械のように同じセリフを繰り返したのです…。
家定は大奥に渡ると、篤姫にきちんと発言できたことを報告します。どうやら篤姫とあのセリフを練習していた様子。「御台とも幾久しく友好を保ちたいものだ」と言い、家定と篤姫は心を通わせ始めているようです。
再び江戸へ
吉之助は江戸に着くとすぐに福井藩邸に赴き、藩主・松平慶永(津田寛治さん)に斉彬の書状を渡しました。松平慶永は「阿部様亡き今、一橋様の擁立は壁が あまりにも高いのではないかと」と、言います。新しい老中首座の堀田(朝倉伸二さん)は頼りなく、幕閣内で一橋派の水戸斉昭(伊武雅刀さん)の評判は下がる一方。松平慶永は、吉之助に橋本左内(風間俊介さん)と力を合わせて一橋慶喜(松田翔太さん)を将軍に推す工作を命じました。
磯田屋にこもって策を練る2人。いかに優れた人物か広めようと、佐内が慶喜にまつわる良い話を「一橋公言行記」にまとめました。そこに慶喜本人が現れ、それらの話は全て父の嘘だとバラします。「お前らが命をかけようがかけまいが、俺は将軍になどならん」と言って、磯田屋を立ち去りました。
程なく、薩摩藩主・島津斉彬が提出した「建白書」が老中会議の議題に。建白書には、次の将軍に一橋慶喜を推す内容も。水戸斉昭と松平慶永は褒めますが、堀田は困り顔。井伊直弼(佐野史郎さん)は無表情です。他の老中は、外様が口を出すなど以ての外!と怒りを露わにします。
次期将軍は…
吉之助が夜の街を歩いていると、井伊家の家臣らしき者に、屋敷に来いと声をかけられます。茶室に通され、茶でもてなされる吉之助。井伊は「逃げてばかりの男に次の公方様が務まるとは、到底思えぬがの」と言うと、吉之助は「じゃっどん、別の見方をすれば、一筋縄でいかんお人なら異国が相手でもそう やすやすと言いなりにはならんとではごわはんか」と反論します。
井伊は、この国とは、徳川家そのもの。それを変えてはならないと持論を展開、そしてあろうことか「ところで 西郷。お前なら 薩摩守殿の動向や書状をつぶさに知っておろう」と、間者にならないかと言ってきたのです。吉之助は怒って、屋敷を出ていきます。
建白書は大奥にも波紋を広げます。家定の乳母・歌橋(猫背椿さん)が「もしや公方様と御台所様の縁組みは、最初からこのようなたくらみがあったのでは?」と察すると、本寿院(泉ピン子さん)は「おのれ薩摩守!おのれ御台所め!」と怒り心頭です。
大奥に家定がやってきました。篤姫は「お会いしとうございました」と、家定も「余と御台は 幾久しく友好じゃと申したであろう」と、仲の良い様子。篤姫はこの機にと「お許しがあれば 一橋慶喜様を上様のご養子に迎えられ、次の公方様に据えられてはいかがでございましょう?」と、進言したのです。
家定は「嫌じゃ!一橋は好かん」と、にべもなく却下。篤姫は食い下がり「お待ち下さい。一橋様はこの国を守って下さいます。この国の民も無事息災」というと、「姫もずっと息災でいられるということか。」と納得し「一橋にする。余の次は一橋じゃ」と宣言。篤姫の進言で、跡継ぎ問題が動き出したのです。
慶喜の決意
当の慶喜は将軍職など、どこ吹く風で、また商人髷で変装。磯田屋に入り浸ります。しかしその夜、磯田屋で寝ていると刺客が襲ってきました。なんとか攻撃をかわし外に逃げますが、刺客はさらに追いかけてきます。吉之助と橋本左内が慶喜を守ります。何度も切りつけてくる男に、吉之助は斉彬からもらった刀を刺しました。佐内は脈を取り「絶命しています」というと、吉之助は人を殺してしまったショックで「あ…ああー!」と叫びます。
3人は、男が井伊直弼の回し者だと気付きます。川に死体を捨てた後、吉之助は慶喜に向って「あなたは、国を変え、多くの民を救える力をお持ちでごわす。そいでもまた逃げるち言わるっとじゃったら、あん男も浮かばれもはん」と、涙ながらに慶喜を説得。慶喜は、さすがに思うところがあったのか、表情を変えて「よし行くぞ。 ついてこい」と言いました。
慶喜が正装に着替えて向った先は、井伊の屋敷。井伊直弼は「これはこれは一橋様。かように朝早くなぜ当家に?」と、白々しい挨拶をします。「驚いたであろう。まさか俺が生きてるとはな」と返す慶喜。井伊直弼は、家定が次期将軍に慶喜を指名したが、断れば紀州をやろうと、大胆な発言をします。慶喜は「つけあがるな!徳川は お前のものではない。」と一喝。「今の幕府でこの世の太平が守られると本気で信じてるのか?この大バカ者!」「分かった。俺が将軍になろう。」と言うのです。吉之助が「一橋様…」と見上げると、「ならなきゃしょうがねえだろ」とつぶやきます。そして、井伊の屋敷を去るのでした。
次回は第15回「殿の死」。
将軍になることを決意した慶喜。しかし井伊直弼は次期将軍を慶福と定めると宣言しています。
さらに吉之助の敬愛する斉彬に命の危機が…。怒涛の展開…次回も楽しみです!
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