第5回、御前相撲で優勝した吉之助(鈴木亮平さん)は、藩主・島津斉彬(渡辺謙さん)と勝負することに。
全力でぶつかり勝ってしまった吉之助は牢に入れられます。
牢の中には先客が。男はいったい誰なのでしょう…。
前回の第5回「相撲じゃ!相撲じゃ!」を見逃した方は、是非こちらをどうぞ。
それでは、第6回「謎の漂流者」のあらすじと感想です。
ジョン・マンサーという男
吉之助が捕まったことを知り、糸(黒木華さん)は牢のある西田下会所に駆けつけます。「西郷吉之助さが切腹を申し付けられたちゅうは、ほんのこってございますか!」と門番ともめますが、郷中仲間に説得され我に返った糸。その後、切腹は無いと知り、皆安心します。
牢の中の男(劇団ひとりさん)は、洋装ですが黒髪で黒い瞳、顔も日本人のようです。そこに町人姿をした男が牢の中に入り込み、謎の男に襲いかかります。吉之助はなんとか取り押さえ、謎の男を抱えて牢を逃げ出します。
西郷家の皆は沈んだ様子でしたが、いきなり吉之助が戻ってきたのでお化けか?と驚きます。母の満佐(松坂慶子さん)が丁寧に名を尋ねると、謎の男は「ジョン・マンサー」だと答えました。
次の朝、吉之助は正助(瑛太さん)に「メリケンの言葉が分かりもすか?」と聞くと、気を利かせた正助の母が「これを使ってたもせ」と、手写しの辞書を渡しました。謎の男は、正座して箸を使ってご飯を食べます。正助は「メリケン人が、こげん器用に箸を使えるはずがなか」と怪しむと、謎の男はむせてご飯を吹き出しました。正助は謎の男が嘘をついていると感じ「世話になっているなら、本当のことを言った方がよか」と、男に耳打ちします。
母に会いに、日本へ…
吉之助は正助に、事の顛末を打ち明けます。男は異国から来た謎の漂流者なのですが、全くしゃべらないので口を割らせろと、役所から命じられたのです。牢を抜け出すのは重罪ではないかと思ったのですが、そういう事情だったのかと納得ですね。
謎の男は夜中に家を逃げだしますが、すぐに捕まり「Let’s go, I must go back Tosha!」と叫びます。吉之助は「我らの殿は異国のことをよう学んでおられるお方じゃ。ここで本当のことを話しても死罪にはならん」と、正助も「死罪にするはずなら、とっくにその首が取んどうはずじゃ」と説得しますが、謎の男は「I don`t believe!」と叫びます。謎の男は、確実に日本語を理解していますね。
男は子を寝かしつける満佐をみて「おっかあ、おっかあ」とつぶやきます。謎の男は、土佐の中浜(なかのはま)で生まれ育った万次郎という日本人でした。あの有名なジョン万次郎ですね。吉之助は役所に報告。斉彬は「その土佐の母親のことを調べさせよ」と命じ、「西郷…不思議な男だ」とますます吉之助への興味をそそられます。
アメリカという国
明くる日、城から西郷家に届け物が。それは万次郎の母の着物と、母は元気であると伝える手紙でした。万次郎は自分のことを土佐弁で話し始めました。漁船が流されアメリカのホエールシップに助けらたこと、世界を回り色々な経験をしたこと。その後、どうしても母が心配で戻ってきたのです。「おかあへのLOVEぜよ。アメリカではLOVEが一番大切じゃ」と言い、アメリカでは好きな者同士で結婚するのだと教えてくれました。
万次郎は改めて斉彬に召し上げられます。斉彬がなぜアメリカら欧米諸国が軍艦を差し向けるのか聞くと、万次郎は船で旅をするなら水や薪が必要だと答えます。「つまり戦ではなく、商いが望みか」と納得。戦になったら日本は勝てるのかとの問いには「おそらく無理ですろ」と。大砲も古く、鉄を作る工場も無い、スチーム・エンジンも作れない。戦になれば負ける…「痛い目に合う前に、さっさと門を開いて真似たらいかがです」とあっさり答えます。斉彬は万次郎から知識を学び、さっそくスチーム・エンジンの政策に取り掛かります。
吉之助は城に呼ばれ、斉彬と謁見。「西郷、此度の働きはあっぱれであった。褒美を取らせよう。なんでも申してみよ」と斉彬が声をかけると、「大久保正助とそん父、次右衛門の処分を説いていただきとうございます」とお願いします。斉彬は「分かった。だが少し待て。この藩に残る、厄介事を片付けてからだ。」「近いうちに、お前や大久保の力を頼りにする日がかならず来る。それまで精進して待て」と、力強く答えたのです。吉之助は涙ぐんで喜びました。
糸の思い
外出を禁じられた糸を、琴(桜庭ななみさん)と熊吉(塚地武雅さん)が赤山先生の月命日のお参りだと言って外に連れ出します。赤山の墓に行くと、正助が現れ「糸はんが吉之助のことをLOVEしちょっちゃぞ、みんな知っちょう」と、ぐずぐずしないで吉之助にお思いを伝えるよう、けしかけます。
糸は気持ちを伝えようと、西郷家に。すると吉之助の父・吉兵衛は吉之助の縁談が決まったと上機嫌でした。糸は何も言えずに引き下がります。とぼとぼ歩いていると、橋の上で偶然にも吉之助と出会いました。吉之助は「海老原はいい男だが、正助どんのほうがよか男じゃ」と、糸の思いも知らずにトンチンカンな事を…。糸は「もうよかです。私は海老原様に嫁ぐと、今、決めました」と言い放ちます。そして「岩山糸は、西郷吉之助のことを好いちょりました!」と叫んで、走り去ってしまいました。あっけにとられ、混乱する吉之助。
それから間もなく、糸は海老原の元に嫁いだのです。美しい白無垢姿で、花嫁行列を進む糸。正助は影から見つめて「糸さ、お幸せに」とつぶやきます。
次回、吉之助が結婚!相手はいったいどんな女性なのでしょうか?
さらに母・満佐の病も発覚、いろいろと衝撃の展開になるようです。
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