みなさんは、ムシトリスミレっていう植物についてご存知ですか?
ムシトリスミレというのは食虫植物の一つで、まるでスミレのような可愛らしい花を咲かせるんです。
初心者でも育てられる種類がありますし、簡単に増やすことも出来ますよ。
今回は、そんなムシトリスミレについて探っていきましょう。
ムシトリスミレってどんな植物?
日本ではムシトリスミレと呼ばれていますが、学名を「ピンギキュラ」と言います。ムシトリスミレの仲間は、葉っぱに小さな毛がいっぱい生えています。そして表面からネバネバした液を出して虫を捕まえるのです。
虫を捕まえて食べるなんて、食虫植物ってちょっと怖い印象がありませんか?でもムシトリスミレの仲間は、そんなイメージをなくしてくれますよ。なんと言っても、お花が可愛いんです!お花の時期は2~6月です。また、葉っぱが重なり合い、まるでお花のように見える種類もあります。見た目の第一印象が「カワイイ!」に尽きる、それがムシトリスミレです。
一口にムシトリスミレと言っても、その生育型にはいくつかのタイプがあります。メキシコ原産の熱帯高山性、北米原産の暖地性、そして越冬の際に冬芽を作る寒地性の3タイプ。これらは微妙に栽培方法が異なりますので、初心者がうっかり難しい種類に手を出すと失敗したりします。
育ててみたい方は、下に初心者向けの種類を2つ紹介しますので、まずはそちらから挑戦してみましょう。
日本にもムシトリスミレが自生しているんですよ。「コウシンソウ」というのですが、寒地性で暑さに弱いので栽培が困難です。栽培しやすいものとしては、桜のようなピンクの花が可憐な「プリムリフロラ」や、熱帯高山性の「アシナガムシトリスミレ」などがあり、夏になるとホームセンターで見かけたりします。
どんな種類があるの?
エセリアナ
とても育てやすく、初心者におすすめのムシトリスミレです。基本的に屋外でOKですが、真冬は屋内に入れましょう。
エレルサエ
こちらも初心者におすすめ。丈夫でよく増えます。真冬以外は屋外で大丈夫でしょう。
プリムリフロラ
暖地性の割にある程度の寒さにも耐えます。葉っぱの先を土につけておくと、そこから子株が出てきて増えます。桜のような美しい花が魅力。
プリムリフラローズ
八重咲きのプリムリフロラで、プリムリフロラと同様比較的丈夫で育てやすいです。
アグナタ
丈夫な部類で、肉厚な葉が特徴。白っぽい花が咲きます。
モクテズマエ
細長い葉っぱが特徴的で、たくさん虫を捕まえますよ。丈夫で夏の厚さにも耐え、冬は5度程度あれば大丈夫です。
アフロディーテ
モクテズマエとアグナタを交配したもので、丈夫なのが魅力。花はピンクっぽい紫。
ルテア
ムシトリスミレには珍しく、黄色い花を咲かせます。気難しい品種ですが、明るい黄色が魅力的で人気が高いです。
コウシンソウ
先ほどもご紹介した通り、日本の固有種です。標高1500m以上の高山の壁面に自生しているムシトリスミレで、とても珍しいんですよ。霧が立ち込めるような、光があまり届かない場所で生息しているので、栽培はとても難しいです。
シクロセクタ
冬芽を作るムシトリスミレで、これをバラバラにして葉挿しすることで増やせます。
最後に
可愛いお花が特徴のムシトリスミレについてご紹介しましたが、いかがでしたか?
食虫植物ということを忘れてしまうほど、魅力的ですよね。
初心者にも栽培できる種類があるので、是非挑戦してみてくださいね。