最近、人気の多肉植物。
他の植物よりも枯れにくく、育てやすいという理由から育てる人も多いようです。
そんな多肉植物も、元気に育てるためには季節に合ったお手入れが必要です。
多肉植物は、原産地が乾燥した気候の品種が多いため、日本の冬はいつも以上に注意して育てる必要があります。
冬は低温や霜により、ダメージを受けやすい季節です。
多肉植物は水分を多く含むため、凍結するのを防ぎ、霜に当たらないようにしなくてはいけません。
多肉植物が冬を乗り切ることを「冬越し」と呼びます。
冬の季節を迎える前に、しっかりと冬越しとその方法について知っておきましょう。
寒さに強い品種
多肉植物は、中南米など気温の高い地域が原産のものが多いので、本来寒さに弱い品種がほとんどです。
しかし、中には寒さに強い品種もあります。
寒さに強い品種であれば、冬越しも比較的楽になります。
冬越しが心配な人は、寒さに強い品種を選ぶといいかもしれないですね。
寒さに強い品種を、いくつか紹介します。
ハオルチア属の「五重塔」、プレクトランサス属の「アロマティカス」、エケベリア属の「グリムワン」、セネシオ属の「グリーンネックレス」、セダム属の「虹の玉」などがあります。
自分が育ててみたい多肉植物の品種が、寒さに強いのか弱いのか調べてから育てると、冬の管理がしやすくなると思います。
多肉植物の管理場所
屋外での冬越し
多肉植物を冬に屋外で育てるには、寒さから多肉植物を守る工夫をすることが大切です。
用意するものをご紹介します。
「発泡スチロール」・「ダンボール」・「温度計」です。
多肉植物を覆うようにして使い、霜や雪を寄せ付けないように注意しましょう。
とくに深夜から早朝にかけて霜が降りそうなときは、発泡スチロールやダンボールで覆って被害を防ぎましょう。
心配な場合は、室内に移動させるのが安心だと思います。
次に育て方のポイントです。
水やりは、極力控えましょう。
春や秋のように成長する時期ではないので、水やりの回数を控えます。
断水気味で良いと思います。
日差しが暖かな日には、日中に日光を当ててあげましょう。
植物なので、冬場でも日光は必要とします。
室内での冬越し
屋外での管理が心配な場合は、やはり室内での管理がオススメです。
所持している多肉植物の数が多すぎず、室内でスペースが確保できるのであれば、室内での管理が良いかと思います。
日差しの暖かい日の日中は屋外で、それ以外は室内に移動させるというのも良いと思います。
室内の冬越しで用意した方が良いものをご紹介します。
「発泡スチロール」・「ダンボール」・「温度計」・「湿度計」です。
室内でも、屋外と同様に多肉植物を寒さから守る必要があります。
夜など気温がぐっと下がってきた時には、発泡スチロールやダンボールを使って上手にコントロールしましょう。
室温が5度以下になると寒さに耐えることができないものが多いので、管理してあげるようにしましょう。
室内での置き場所ですが、日の当たる窓辺などに置くことが理想的です。
しかし、特別気温の低い日や夜は冷気が伝わってくるので、窓から遠ざけた方が良いでしょう。
また、暖房機器の影響を受けにくい環境に置くようにします。
水やりは、屋外での管理と同様に極力控えます。
以上のように、日当たりや気温などの良い条件を満たす場所、室内ではなかなか確保するのが難しいかもしれません。
日中と夜とで置き場所を変えたり、発泡スチロールを使ってみたり、状況に合わせて工夫をしてみると良いかもしれませんね。
寒冷地での管理
寒冷地とは、日本では、北海道、東北地方、信越地方を指すのが一般的です。
冬の寒さが特に厳しい地域のことを寒冷地と言います。
寒冷地では、冬の多肉植物管理に注意があります。
日中の外気温が5度以下になってしまう場合には、「温室」を使って管理するのが理想的です。
温室などが無い場合は、やはり室内に移動させて管理した方が良いと思います。
寒冷地では室内でも、とくに気温に注意しましょう。
発泡スチロールやダンボールを上手に利用して寒さを防いだり、温度と湿度を一定に保つようにしましょう。
最後に
とても人気の多肉植物ですが、寒さに弱いものがほとんどです。
しかし、しっかり観察して冬越し対策をしてあげれば、上手に乗り越えることができます。
少し大変なようにも聞こえますが、ポイントさえ押さえれば難しくありません。
自分の家の中で、多肉植物にとって良い環境を見つけてあげましょう。
生長期の春、元気な姿をまた見せてくれるのが楽しみですね。