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おんな城主 直虎 第32回のあらすじとネタバレと感想。

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毎週日曜日20時から、NHK総合他にて放送中の大河ドラマ「おんな城主 直虎」。

2017年8月13日、第32話「復活の火」が放送されました。

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今回の「復活の火」というサブタイトルは、1964年に発表された小松左京のSF小説「復活の日」で、1980年に深作欣二監督により映画化された「復活の日」が元ネタですね。たぶん。ちなみに、「日本沈没」は小松左京はこの作品の後に書かれました。また、映画「復活の日」は、当時総制作費30億円以上をかけられた大作で、主演は「真田丸」で再ブレイクした若き日の草刈正雄さんなので、これを機に見直して見るのも乙かと。世界が2度滅ぶと言う壮大なストーリーと、無駄に予算を使った感溢れる木村大作撮影の美しい風景描写と、渡瀬恒彦、夏木勲、千葉真一、緒形拳、多岐川裕美等々の豪華俳優陣の熱演を、是非ご堪能下さい。

前回は、今川の罠によって井伊は取り潰しにあい、井伊直虎(柴咲コウさん)たち井伊の者たちは、直親(三浦春馬さん)と小野但馬守政次(高橋一生さん)が、今川から隠し通した隠れ里へ逃げました。そして、万一に備え、虎松(寺田心さん)を、傑山(市川隼人さん)と奥山六左衛門(田中美央さん)が、三河の寺へと送り、未来の当主の身を隠させました。

そこへ、今川氏真(尾上松也さん)が、井伊の断絶を狙い、虎松の首を要求します。下知を聞いた政次は、偽首を差し出して今川に認めさせることに成功します。

そのことで政次は、井伊谷の城代になり、井伊家復活を目指すところで終わりました。

武田信玄(松平健さん)の、今川領侵攻が始まります。

井伊は計画通り復活できるのか?

前回の第31回「虎松の首」を見逃した方は、是非こちらをどうぞ。

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それでは、第32回「復活の火」のあらすじと感想です。

目次

徳川に策を伝える

武田は、10日後に戦が始まることを徳川家康(阿部サダヲさん)に伝えてきました。信玄は駿府に攻め入る予定。家康は戦に入る前に、浜名湖周辺の国衆たちの調略を進めていました。

酒井忠次(みのすけさん)は、気賀に調略へ向かう途中、浜名湖周辺の者に襲われて戻ってきます。浜名湖周辺の国衆は、大沢、浜名と未だ今川に忠義に厚い者たちが多かったのです。

その中で家康は、家臣の菅沼定盈(吉見幸洋さん)を通じて、親戚筋であり、井伊の目付である菅沼忠久(阪田マサノブさん)をきっかけに、鈴木重時(菅原大吉さん)、近藤康用(橋本じゅんさん)の三人を調略にかけます。政次に乗っ取られた井伊を、取り返そうという作戦でした。

井伊が取り潰されたという知らせを聞いた家康の妻、瀬名(菜々緒さん)は、母、佐名(花總まりさん)が、政次の父の和泉守政直(吹越満さん)によって、今川に人質に出された経緯もあり、その息子である政次も策略家であろうと家康に伝えます。このことが、今回の話の最後の流れにつながっていきます。

しかし直虎は、家康に、井伊が取り潰しにあったのは見せかけで、虎松も生きていること。井伊谷城に入った政次も、乗っ取ったのではなく、共に協力した謀で、「徳川が攻めてきた時には、城を明け渡す段取りになっているので、どうかその折に、井伊の名を認めて頂き、国衆の列にお加え頂ければと心よりお願い申し上げます。」と書状で伝えます。

取り潰しは見せかけと知ると瀬名は驚きます。家康は思い切ったことをする直虎に興味を持ち、使者の傑山に「承知した。」と伝え返事を書くのでした。

家康が井伊の策を知ったのは、菅沼ら三人への調略のあとだったので、井伊をもらえると思っていた近藤はひとり、ただ井伊への道案内をするだけになってしまったことに納得していませんでした。

直虎と政次が語り合う

一方駿府では、氏真の妻、春(西原亜希さん)の実家、北条が盟約を守り、伊豆から駆け付けてくれるとの知らせを受けます。上杉も出兵を約束してくれています。しかし氏真はピリピリです。関口氏経(矢島健一さん)は、氏真に、井伊谷城に自身の家臣を送り、小野と一緒に井伊を守っていると報告します。

しかし実際の井伊では、政次の屋敷にいた関口の家臣たちが、駿府へ引き揚げ始めていたのでした。別の何人かの関口の家臣は、井伊谷城に残ったままです。その動きを見て政次は、関口が武田に寝返ったと読みます。

関口の目が離れたことで、やっと政次は、龍潭寺にいる直虎に会いに来ます。政次はつかの間の城代になり、「殿様気分を味わおうと思うてな。」と言って直虎に対する話し方も、これまでのような敬語ではなく、砕けた感じで直虎も調子を崩します。が、リラックスしていて、とても話しやすい雰囲気です。

直虎は、家康からの返事を政次に見せます。政次は「約束通り、徳川が攻めてきたら城をあけて、臣従を誓えばよいのでございますな。」と確認し、直虎も「それで井伊の家は蘇り、徳川の国衆となることになる。」と言います。

関口は武田に寝返ったし、関口の首をはねてどうこうという話は、これで無くなったという事ですね。前回の関口の、氏真に対する微妙な表情は、今回の寝返りへとつながっていたというわけです。

直虎は、「もしそなたが、主の座に留まりたいと思うのならば、我はそれで構わぬと思うておる。此度の事が終われば、今川を欺かずとも、ようなるわけであるし、色々とやっては来たが、やはり我は、この役目に向いておるとも思えぬしな。」と本音を漏らします。領主になって以来、政次に対してコンプレックスを抱いていましたよね。

しかし、政次は、「よその商人たちに、是非うちの領主にと望まれる。潰されるとなれば、何一つ言わぬのに、百姓たちが体を張って刃向こうてくれる。盗賊たちまでが、尼小僧の為ならしかたがねえと、一肌脱いでくれる。

かような領主はこの日の本、他のどこにおられますか。私には到底、さような芸当出来ませぬ。降りる道など、もはや許されませぬ。殿には。」と言います。

政次は逆に、自分に持っていないものを持っている、直虎を認めています。この時の表情はとても穏やかで優しい笑顔でした。直虎への気持ちがあふれていました。

直虎は優しい言葉に泣きます。泣いて碁盤が見えません。

二人は、月明かりが差す縁側へ碁盤を移して、「もうじき日の光の下で打てるようになるの。」と直虎が言うと、「はい。」と笑顔で答える政次です。

この時の音楽が穏やかで、心地よく、夜明けへ向かっていく感じでした。戦が始まる前の、ほんのつかの間の、穏やかな時間でした。

政次のプロポーズ

「徳川が来れば、終わりにございますね。私のお役目も。」屋敷に戻った政次は、なつ(山口紗弥加さん)にそう声をかけられます。

驚く政次に、なつは笑いながら、「もう今川を欺かぬとも、ようなりましょう。これでやっと、肩の荷が下りまする。」と言います。

「此度の事が終われば、俺と一緒にならぬか。もちろん、形ばかりの夫婦という事だが、どうだ?」政次がまさかのプロポーズです。なつは冷静に、「事がなれば、次郎様の還俗も叶う事になりますが。よろしいのですか?ずっと、それをお望みになっておられたのでは?」と聞きます。

「うまく伝わらぬかもしれぬが、私は幼き時より、伸び伸びと振舞う、おとわ様に憧れておったのかもしれん。それは今も変わらぬ。殿をされておられる殿が好きだ。

それは身を挺してお助けしたいと思う。その気持ちを何かと比べる事は出来ぬ。捨て去ることも出来ぬ。生涯消える事もあるまい。なれど、それとは全く別の気持ちで、そなたには側におって欲しいと思う。そなたを手放したくはないのだ。」そう言う政次の肩に、なつは両手を乗せ、涙を流しながら顔をそっと政次の胸に寄せます。

「かような時には、殿の事は、もう何とも思うてないと、そう言うものですよ。なれど…致し方ありませぬね。私がお慕い申し上げておるのは、さような義兄上様にございますゆえ。致し方ございませぬ。」政次は戸惑いながらも、なつを受け止め、抱き寄せました。

プロポーズしているのに、別の女が好きだと言う政次は、どうかと思いましたが、なつの思いが叶ってよかったと思いました。「側にいて欲しい。手放したくない。」も、十分愛だと思います。

CHAGE&ASKAのアルバム、「TREE」に入っている、「明け方の君」という曲を思い出しました。「彼女は僕の中の 君までも愛せる人 いつか君に告げたよりも 聞かせたい言葉がある」という歌詞が、この場面に合っているなと思いました。

今川家、家臣の寝返り相次ぐ

直虎は、井戸の前に供えた盃に、これまで亡くなっていった、井伊家の男たち一人一人の名を呼びながら酒を注ぎます。「此度の事がうまく運べば、ようやく今川に、振り回される日々が終わります。夜明けがやって参ります。どうか、どうかご加護を!」と手を合わせるのでした。

永禄11年(1568)12月6日、ついに武田が動きました。甲府を発つやいなや、破竹の勢いで攻め上ると、あっという間に今川の喉元まで迫り、氏真は瞬く間に追い詰められました。

北条の援軍はまだ来ません。今川館はもう城としては使えず、家臣は援軍が来るまで、賤機山城へ籠ることを提案します。氏真は提案に従い、賤機山へ移動することを指示します。

しかし家臣が、鎧を脱いでいる者を見つけ、武田に内応しているのではと不審に思い、氏真に報告します。

鎧を脱いでいる者の中に、関口もいました。勘づかれたことに気づいた関口たちは、隙をついて逃げ出しました。今川は、有力な武将ら21名が武田に寝返るという前代未聞の事態に襲われ、さらに頼みの綱の賤機山は既に武田に押さえられていました。

徳川の遠江侵攻始まる

直虎は、中野直之(矢本悠馬さん)に、徳川への城の明け渡しの手伝いをして欲しいと頼みます。「混乱に乗じて、但馬の首をかけばよいのですな。」とまだまだ直之は、政次に疑いの目を向けています。

のろしが上がり、徳川が近づいてきました。井伊谷三人衆が道案内です。

井伊谷城の政次にも知らせが入り、残っていた関口の家臣を捕らえます。そして政次は、「これより小野は、徳川に城を明け渡す。徳川に付き、その下で井伊家を再興する!そなたらの中で、共に参りたいと思う者がおれば、口添えしてやろう。共に参る者はおるか?」と関口の家臣らに尋ねます。自分たちが関口に捨てられたことに薄々気づいていた家臣らは、政次らに付いていくと言いました。

政次は、次は自分の家臣たちに「にわかには信じられぬであろうが、井伊と小野は2つで1つであった。井伊を抑える為に、小野があり、小野を犬にする為、井伊がなくてはならなかった。ゆえに憎み合わねばならなかった。そうして、生き延びる他なかったのだ。

だが、それも今日で終わりだ。皆、今日までよく耐え忍んできてくれた。」と言って、頭を深々と下げます。小野の家臣たちは「とうに存じておりましたよ、殿。」「我らは我らで殿を欺いておったのです。」と口々に言います。驚きながら政次は、「さようであったか。それでこそ小野じゃ。」と言葉をかけるのでした。

井伊家の皆にもバレていたのですから、小野の家臣が分からぬはずがありませんね!憎まれ口を叩きながらも、周りの人たちには愛されていた人物だったのですね。

政次、絶体絶命!

直虎と直之は、井伊谷城門前で、徳川軍を待ちます。「まことに徳川との話は出来ておるのでございますか。」と直之は疑います。「お手ずからの書状も頂いておるし、我にも会うてみたいと言うて下さったそうじゃ。どのようなお方かのう。瀬名殿の旦那様は!」と直虎は、もう成功した後のことしか見えていません。

しかし、家康は井伊谷城には来ていませんでした。井伊をもらえないことに不満を感じていた井伊谷三人衆が、特に近藤が、家康に「小野但馬は実に狡猾な男にございます。井伊と共に徳川に寝返ったと見せかけ、その実、徳川様の首をかくつもりなのではございませんでしょうか。井伊殿も但馬に味方であると、騙されておるのではないかと。

井伊の先代をはじめ、有力な者たちを次々と戦いへと送り込み、皆殺しにした奸臣にございます。我らが先に参り、様子を確かめて参ろうかと存じますが。」と持ち掛けていました。瀬名にも小野の話を聞いていた家康は、三人に任せます。

直虎は、先頭にいた三人を見て驚きます。徳川の使者、酒井忠次が前に出てきて、挨拶をします。その時後ろでカラスが大きく鳴いて、飛び立ちます。

直之が様子を見に行こうとしますが、近藤が自分の家臣に、代わりに見に行かせます。

不穏な空気に戸惑いながらも、直虎は酒井に促されるがまま、城門を開けるよう取り次ぎます。「徳川の使者、酒井忠次と申す!開門せよ!」と酒井が言うと、近藤がニヤリと笑います。そしてゆっくりと後ずさりをします。

「かしこまった!しばし待たれよ!」と、打合せ通りに政次が、門を開けようとした瞬間、そこらじゅうの物陰から、弓を引く音に直虎は気づき、政次に「但馬!罠じゃ!門を閉めよ!」と言うと同時に無数の矢が放たれました。

政次は急いで門を閉めます。近藤は「かかれ!」と言うと、一斉に井伊谷城に襲い掛かるのでした。

永禄11年12月13日、くしくも今川館が焼け落ちたのと、同じ日の事でした。

ここで、「続く!」です。

過去をさかのぼれば、近藤の土地からの木の窃盗事件。その仕返しに近藤が、仏像の窃盗をねつ造。この二つの事件では、近藤が不満を残したままでした。

それだけではなく、瀬名の母が、今川へ人質に出された理由が小野にあったこと。どれもが今回の話のラストへ繋がる伏線になっていたんですね。

次回は政次がさらに追い詰められていきます。どんな最期に向かっていくのか。

来週は辛い回になるかもしれません。

次回、第33回「嫌われ政次の一生」です。

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