初夏を代表する植物の赤しそは、梅干し作りには無くてはならない存在ですよね。
梅干し以外にも、色々な使い道がありますよ。
赤しそのシロップを作って炭酸で割ったり、乾燥させてふりかけにしても美味しいですよ。
この赤しそ、栄養もたくさん含まれているので、体に嬉しい食材なんです。
アレルギー症状の緩和や高血圧の予防、美容にも良いんですよ。
今回は、赤しその特徴や成分、健康効果について紹介してきます。
赤しそってどんな植物なの?
シソ科シソ属に分類される、一年草です。
草丈1m弱、6~7月が収穫時期です。
赤しそと青しそがあり、青しそは大葉とも呼ばれています。
中国が原産地ですが、日本でも平安時代から本格的に栽培されていたようです。
爽やかな香りが特徴で、その香りのお蔭で虫が寄り付きにくいです。
ただ、ハスモンヨトウやベニフキノミガ、ヨモギエダシャクなど、しその葉が好きな虫もいるので注意は必要です。
今回テーマにしている赤しそには、アントシアニンというポリフェノールが豊富に含まれています。
この成分によって、葉っぱが赤紫色になっているんです。
赤しそには、どんな栄養が含まれているの?
赤しそには、ビタミンやミネラルが種類豊富に含まれています。
ポリフェノールの存在も見逃せません。
それでは、一つ一つ見ていきましょう。
ベータカロチン
赤しそのベータカロチン含有量は、野菜の中でトップクラスを誇ります。
ベータカロチンが体内に入るとビタミンAとなり、免疫力アップや視力、皮膚の粘膜を正常に保つ働きを担っています。
PCやスマホの見過ぎで目が疲れがちな現代人には、とても嬉しい栄養素なんですよ。
身近な緑黄色野菜である人参、かぼちゃ、ほうれん草よりも、ベータカロチンの含有量が多いです。
ビタミン類
赤しそにはいくつものビタミンが含まれていて、その種類の多さも野菜でトップクラスです!
ビタミンの多くは体内で作りだせないので、食事から摂取する必要があります。
強い紫外線から体を守ってくれるので、積極的に摂りたい栄養素です。
ただし、過剰摂取をすると体に害になってしまいます。
適量を摂取するようにしましょう。
カリウム
カリウムの含有量も多いです。
カリウムには、細胞や血圧を正常に保つ働きがあります。
また体内に溜まったナトリウムを、外に排出する働きもあります。
カルシウム
丈夫な骨を作るために欠かせないカルシウムも、豊富に含まれています。
骨粗しょう症の予防のためにも、カルシウムをしっかり摂取していきたいですね。
その時はちょっとしたコツがあって、カルシウムと一緒にビタミンDやマグネシウムも摂取しましょう。
カルシウムの吸収を助けてくれるからです。
鉄
体内で酸素を運ぶヘモグロビンの成分である鉄は、不足すると貧血の症状を引き起こします。
疲れやすくなり、心臓にも負担が掛かってしまいます。
葉酸
葉酸と言えば、妊娠中の女性にはお馴染みの栄養素ですよね。
細胞や赤血球を作り出すために必要なので、特に妊娠・授乳中は不足しないように気を付けましょう。
ロズマリン酸
聞き慣れない名前かと思いますが、これはポリフェノールの一種です。
脳の健康に良い効果をもたらし、認知症の予防に繋がると期待されています。
うつなどの精神的な不安にも効果的だと言われています。
どんな健康効果があるの?
栄養豊富な赤しそには、体の不調を改善する効果が色々期待出来ますよ。
どんな効果があるのか、まとめてみました。
貧血の予防
鉄分が豊富に含まれているので、貧血の予防や改善が期待出来ます。
貧血の原因には鉄分不足以外のこともあるので、気になるようなら一度病院に行って相談してみましょう。
鉄分を効率良く吸収するためには、ビタミンCを一緒に摂取するのがポイントです。
高血圧の予防
カリウムの働きによって、体内の塩分を調整してくれます。
塩分を摂り過ぎると血圧が高くなっていくので、高血圧の予防につながります。
腎臓の働きを良くする効果もあるので、むくみにも効果的です。
血液がサラサラになる
ビタミンAやE,Cといった、抗酸化ビタミンと呼ばれる成分が豊富に含まれています。
これにより悪玉コレステロールの酸化を防ぎ、血液がさらさらになります。
抗酸化ビタミンは活性酸素の働きを抑制するので、動脈硬化やがんの予防にも繋がります。
血糖値の上昇を抑える
ロズマリン酸には、血糖値の上昇を抑えたり脂肪をつきにくくしたりする効果が期待出来ます。
そのため、糖尿病や肥満の予防に繋がります。
ダイエット中の人にも、嬉しい効果ですね。
アンチエイジング
美容やアンチエイジングなど、女性に嬉しい効果もありますよ。
ベータカロチンやビタミンAなどの働きによって、細胞の老化や活性酸素を抑えることが出来ます。
ビタミンCによってメラニンの生成を抑制出来るので、シミやくすみの予防にも繋がると期待されています。
新しい皮膚を作り出したり、老化予防に繋がる嬉しい栄養素がいっぱい含まれています。
食欲増進
赤しそにはペリルアルデヒドという、香りの成分が豊富に含まれています。
この成分には消化酵素の分泌を促す働きがあり、食欲増進に繋がります。
腸の働きも整えてくれますよ。
アレルギー症状を緩和する
ロズマリン酸の抗炎症作用により、アレルギー性皮膚炎や花粉症、鼻炎、喘息など、様々な症状を緩和してくれます。
また、関節炎による痛みを和らげる働きも期待されています。
最後に
赤しその特徴と含まれている栄養素について紹介し、健康にもたらす効果をまとめました。
しそには赤しそと青しそがあり、見た目が大きく違います。
赤しその方には、色の成分であるアントシアニンが豊富に含まれています。
全く違う色をしていますが、栄養面での違いはそれほど大きくないようです。
違うのは旬の時期で、青しそは6~9月まで収穫出来ますが、赤しそは6~7月ととても短いです。
梅干しを作る時期になると、梅と一緒にスーパーなどで並ぶようになります。
気になる人は、その時期に是非買ってみてくださいね。
私は赤しそシロップがお気に入りです。
ジュースにして飲むと、口の中がサッパリして美味しいのでおすすめですよ。
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