春の爽やかな時期が過ぎると、梅雨に入り雨が続くようになります。
雨ばかりで気分が滅入ってしまう人も多いようですが、そんな時期をカラフルに彩る花がたくさんありますよ。
切り花にして飾ったり、自分で育ててみたり、花の名所に出掛けてみるのもいい気分転換になります。
そこで今回は、紫陽花をはじめとする代表的な梅雨の花を紹介していきます。
雨に強く、梅雨を美しく彩る花についてまとめてみました。
紫陽花
梅雨の花と言えば、殆どの人が紫陽花を思い浮かべるのではないでしょうか?
アジサイ科アジサイ属に分類される落葉低木で、ホンアジサイとガクアジサイがあります。
日本に自生する原種はガクアジサイで、それを品種改良して誕生したのがホンアジサイです。
花の咲き方が違っていて、ホンアジサイは花が球状に咲くので「手毬咲き」と呼ばれています。
ガクアジサイは、花序の周りを囲むように策ので「額咲き」と呼ばれています。
樹高は1~2mで、葉脈がハッキリした大きな葉っぱが印象的です。
6~7月が花期で、花色には紫や青、ピンク、白などがあります。
植えている土の酸性度によって色が変わることは有名で、「酸性に傾くと青、アルカリ性に傾くと赤」となります。
バラ
世界中で愛されているバラも、5~6月に花期を迎えます。
バラは秋にももう一度花を咲かせ、四季咲き性の品種ならもっと頻繁に咲きます。
最近では病気に強い品種も続々と誕生していて、ますます人気が高まっています。
品種の数がとにかく膨大で、系統の名前を覚えるだけでも大変なくらいです。
サイズや花の咲き方にもたくさんの種類があり、自分好みのバラを探すのも楽しいですよ。
バラの中にも香りが無い品種もあるので、香りが好きな人はその辺りを確認してから購入しましょう。
アルストロメリア
ユリズイセン科ユリズイセン属に分類される、南アメリカ原産の球根植物です。
草丈は種類によって全然違っていて、30cm~1mと幅があります。
砂漠や森林、湿地帯など様々な場所に自生しています。
アルストロメリアは葉が伸びる時に付け根で反転してから、伸び始めます。
ですから、アルストロメリアを見た時に見える葉の部分は、実は裏側なんです。
原種だけでも50種類あり、改良品種も含めると100種類以上あるそうです。
花弁のまだら模様が特徴です。
アガパンサス
ヒガンバナ科アガパンサス属に分類される、多年草です。
自生地の南アフリカでは、10~20種くらい存在しているそうです。
そして品種改良によって、300以上もの品種が存在します。
丈夫で育てやすく、植えっぱなしでも花を咲かせます。
草丈は品種によって大きく違っていて、30cmくらいのものから1mを超えるものまであります。
カーネーション
ナデシコ科ナデシコ属に分類される、多年草です。
南ヨーロッパや地中海沿岸が原産地で、名前の由来はラテン語からきているという説があります。
いくつもの花弁が重なり合って、ボリューム感のある花を咲かせます。
カーネーションの花期である5月には、母の日がありますね。
赤やピンク、白、黄色など、花色が豊富なカーネーションは、品種によって花の大きさも随分違うんですよ。
カーネーションの花言葉は色によって違うんですが、黄色には「軽蔑」という花言葉が付けられています。
贈り物にするなら、黄色以外の色が良さそうですね。
スイレン
スイレン科スイレン属の水草で、世界中に分布しています。
日本にも、ヒツジグサというスイレンが自生しています。
水面に咲く姿はとても可愛らしく、大変人気の植物なので品種改良も盛んに行われています。
温帯スイレンと熱帯スイレンがあり、温帯スイレンの方には耐寒性があります。
温帯スイレンの方は5月から咲き始め、熱帯スイレンは7月が見頃となります。
コンパクトで気軽に育てられる、ヒメスイレンの仲間も人気があります。
クチナシ
アカネ科クチナシ属に分類される、常緑低木です。
真っ白で甘い香りがする花を咲かせるクチナシは、着色料としても知られていますね。
秋には赤い実を付けるのですが、熟しても開かないので「口が無い=クチナシ」と名付けられたそうです。
花期は6月で、梅雨の初め頃に開花します。
種類がとても多く、花の色や大きさ、形も様々です。
大きな花を咲かせるけど、実を付けない種類もあります。
アヤメ
アヤメ科アヤメ属の多年草で、日本に自生している植物です。
花の形がユニークで、花弁が前に垂れ下がるように咲きます。
花弁には網目模様が付いているのが特徴です。
花期は5月で、よく似ているカキツバタやハナショウブより、少しだけ早く咲きます。
ハナショウブ
アヤメ属の仲間で、アヤメとよく似た花を咲かせます。
江戸時代から品種改良がされていて、現在5000種以上も尊座しているそうです。
6~7月が花期で、全国各地にハナショウブの名所が存在しています。
アヤメ、ショウブ、カキツバタは、どれも似ていて区別が付きにくいです。
花の特徴としては、ハナショウブは付け根に黄色い模様があり、カキツバタは白い模様、アヤメには網目模様があります。
ちなみに、端午の節句で菖蒲湯に使うショウブは、ハナショウブではありません。
菖蒲湯のショウブは、サトイモ科のショウブなんです。
クレマチス
キンポウゲ科センニンソウ属に分類される、つる性の多年草です。
つる性植物の女王とも呼ばれるクレマチスには、たくさんの品種が存在しています。
愛好家が多く、世界中で愛されている花です。
品種により開花の時期が違いますが、大体5~10月に咲きます。
細い茎に大きな花を咲かせる姿が印象的ですが、実は大きな花弁に見えているのは「ガク」なんです。
ガクの枚数は8枚が基本ですが、品種によっては八重になっていたりもします。
最後に
梅雨の時期に花を咲かせる植物を紹介しましたが、いかがでしたか?
雨ばかりで気分が滅入りがちな梅雨時でも、爽やかに咲く花を見ると気分が晴れますよね。
紫陽花やアヤメなどは全国各地に花の名所があるので、見に行く人も多いです。
遠くに出掛けなくても、自宅で栽培すればいつでも花を楽しめますね。
素敵なお花を見ながら、気持ち良く梅雨を過ごせたら素敵ですね。
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