ここ数年のメダカブームで、たくさんの人がメダカを飼育するようになりました。
メダカは丈夫で飼育しやすく、しかも繁殖も容易なので初心者さんにおすすめの魚です。
私もメダカを飼育していて、気温が上がる季節には卵を孵化させて楽しんでいます。
コツさえ分かればどんどん増えていくメダカですが、なかなか増えずに悩んでいる人も多いようです。
孵化したものの、稚魚が大きくなる前に死んでしまうというケースも耳にします。
せっかくメダカを育てているのなら、やっぱり増やしてみたいですよね。
そこでここでは、メダカの繁殖で気を付けるポイントを紹介していきたいと思います。
コツが分かれば、どんどん増える!
メダカは、日照時間が長くなり気温が上がると卵を産み始めます。
そしてひと夏の間に、数百個もの卵を産むそうです。
我が家のメダカも、毎日のように産卵しています。
増やし方はとても簡単で、産み付けられた卵を別容器に移して孵化させていくだけです。
孵化した稚魚は、グリーンウォーター(親メダカの容器の水)で育てていきます。
孵化したばかりの状態は「針子」と呼ばれていて、文字通り針のように細く頼りない姿をしています。
針子たちが一生懸命泳ぐ姿は、見ていて本当に可愛らしいものです。
それでは、メダカ繁殖のポイントについて紹介していきますね。
卵を産んでくれない時は、どうするの?
メダカを飼育していても、卵を産んでくれない場合があります。
メダカの産卵期は4~10月です。
この時期に卵を産まないとしたら、次のような原因が考えられます。
オスとメス、どちらかしかいない
一番はじめに考えつくのが、オスとメスのどちらかしかいないパターンです。
オスとメスの見分け方は簡単なので、一度確認してみてくださいね。
注目するのは「尻ビレ」です。
オスの尻ビレは四角っぽい形をしていて、メスは三角っぽい形をしています。
もう一つの見分け方は、上から見た時にメスの方が丸っこく見えます。
ですが体型での見分け方は、ある程度慣れた人じゃないと難しいかも知れませんね。
やはり尻ビレで判断するのが良いでしょう。
オスとメスは複数ずつ飼育し、オスよりメスの数を若干多めにするのも良いでしょう。
というのも、メダカにも相性があるようで、相性が悪いと産卵しないからです。
水質に問題がある
メダカの体調が悪い場合も、産卵してくれません。
体調を崩す原因として、水質が悪いということが考えられます。
元気の良いメダカは水面をスイスイと気持ち良さそうに泳いでいます。
もし下の方に沈んでばかりいたら、水質が悪いのかも知れません。
すぐに水換えをしてあげた方が良いでしょう。
水換えの量は全体の1/3が基本ですが、水質が悪化しているようなら2/3くらい交換しましょう。
その時はカルキ抜きした水を使い、必ず水温を同じにしてくださいね。
バケツに汲んだ水を、水槽と同じ場所に1時間くらい置いておけば良いでしょう。
栄養が足りていない
エサの量が足りていなくて、栄養不足になっている事も考えられます。
かと言って、エサを与え過ぎて葉水質が悪化するので良くありません。
産卵期の適切なエサの量は、約5分で食べきるくらいです。
私は一気にドバッと入れるのではなく、1分ずつ様子を見ながら与えています。
そして、エサは産卵繁殖用のものを与えています。
産卵条件になっていない
メダカの産卵には、水温18℃以上で日照時間は13時間以上という条件が必要です。
もし夏なのに産まない場合は、水温が35℃を超えている可能性があります。
気温が高過ぎても産まないんです。
屋外飼育の場合は、特に水温に気を配りましょう。
日照時間は、直射日光以外も含まれます。
スダレで日除けをしてあげたり、午前中だけ日が当たる場所に移動したりしましょう。
屋内飼育の場合は、LEDライトで日照時間を調整しましょう。
オスとメスのサイズ
オスとメスが両方いても、大きさが違うと上手くいかなかったりします。
親が食べてしまう
なんと親メダカは、卵や稚魚を食べてしまうんです。
広い容器で飼育しているなら、稚魚が隠れる場所もあるので生き延びるかも知れません。
ですが小さい容器だと、全部食べられてしまうことでしょう。
これを防ぐには、親と稚魚を分けるのが一番です。
私は卵の状態で回収し、別容器に分けています。
9時頃はまだ卵を付けて泳いでいますが、昼くらいに見ると卵が取れています。
どうやらお昼までの間に、水草に産み付けているようです。
卵を入れる水は、カルキ抜きしなくて大丈夫です。
むしろ塩素がある方が、カビ対策になって良いです。
私は熱帯魚で使用しているメチレンブルーがたくさん余っているので、それを薄めた水に入れていますが、水道水で充分だと思います。
メチレンブルーに入れると、孵化率はほぼ100%です。
産み付けるものを入れる
卵を産み付けるための、水草や産卵巣が必要です。
ホテイアオイを浮かべても良いですし、市販の産卵巣でも良いでしょう。
自作してもOKですよ。
うちのメダカは底に産み付けるのが好きなようなので、沈むタイプの産卵巣を購入しました。
産まない期間もある
卵を産み続けたメスは、急に1~2週間産まなくなります。
でもその後、また産むようになります。
孵化したらどうしよう
卵から孵化までは、ほぼ放置でOKなので簡単です。
孵化してからは、稚魚の生存率を上げていく必要があります。
日光に当てよう
日光に当ててあげることは、とても大切です。
弱々しい稚魚なので過保護にしてしまいがちですが、しっかり日光に当てることで丈夫になります。
ただ、水温には気を付けてくださいね。
小さい容器の場合は日なたに置いていると、お湯になってしまうことがあります。
その日の気温や天気を見ながら、調整していきましょう。
屋内の場合は、照明を使って光を当てましょう。
餓死に注意!
稚魚の死因で多いのが、餓死だと言われています。
稚魚の口はとても小さいので、大人と同じエサは食べられないんです。
大人用のエサをすり潰して、粉のようにして与えましょう。
難しいのは1cmくらいになった頃で、その時期のメダカにパウダー状のエサは小さ過ぎるんです。
すり潰す大きさを調整するか、市販の幼魚用のエサを購入しましょう。
グリーンウォーターを使うのも良いですよ。
私は親メダカの容器でグリーンウォーターが出来上がっているので、それを使って稚魚の飼育をしています。
グリーンウォーターというのは、植物プランクトンが発生している水のことです。
稚魚はそのプランクトンを食べるので、餓死することがありません。
屋外で飼育していると、自然に水が緑色になっていきます。
屋内水槽の場合は、水槽の水を日なたに置いておくと一週間くらいで作れますよ。
透明度が無く汚れて見えるかも知れませんが、稚魚にとっては良い環境なんです。
最後に
メダカの繁殖について、気を付けるポイントを紹介しましたがいかがでしたか?
親メダカだけでも可愛いですが、出来れば繁殖を楽しんでみたいですよね。
たくさんの稚魚が泳いでいる様子は、とても可愛らしいものです。
ちょっとしたコツを抑えるだけで、繁殖率はグンと上がりますよ。
メダカが増えなくて悩んでいたら、今回お話したポイントを是非参考にしてみて下さいね。
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